暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
25*俺の嫁って最初に誰が言ったんだろう
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マさんとは誰で、どういった関係なんですか?嫁、と言っていましたが、さっきナルミさんはそれを否定していましたし、誰なんです?」

「……ミクタンさんとルカサマさんじゃなく、ミクとルカですよ。」

……ヒジョーに、ヒジョーに説明しずらくしたくないが、これは説明しなければ多分今度はリリスさんに殺されるだろう。
のほほんした顔をしながら、目がそういっている。

「あー、まず嫁って言うのは…」


**********☆


「なるほど、ぼーかろいどと言う人間が電気から創った精霊の歌姫ですか……そして嫁にするとは、ぼーかろいどを使役する者がそれを降す事を表す隠語と言う訳ですね……」

「……それでいいです、もう。」

話はじめて一時間、リリスさんの解釈はこれである。

……ボカロ、精霊に格上げである。

ちなみにリリスさんは、シルバちゃんがこの部屋へ向かうのに後からついてきたらしく、最初っから全部しっていた。

いたなら止めてほしかったな……。

「しかし……精霊を創り出すとは…使役する事さえ難しいのに……人間とはやはり、計り知れない種族ですね…」

精霊とちがうよ。
使役とちがうよ。

だが、自分はそこに水を差さない。

「ハハハ、そう、ですかね?でも誤解が解けたようで何よりです。」

ちなみに自分はいまだに仰向けでころがっている。
疲れすぎて動けないのと、腹の上でシルバちゃんが幸せそうな顔で丸まっているのが原因である。

ちなみに手の火傷はリリスさんに治してもらいました。

「ええ、シルバの勘違いだと言う事がよくわかりました。では、この子の記憶はちょっと消しておきましょう。あんな事をしたとわかれば、この子、自殺しかねませんから。」

「あぁ、お願いします。」

自分が言うと、リリスさんはシルバちゃんの額に手をあてた。
すると、手から緑の光りがでてきてシルバちゃんの頭に入っていった。

「ふぅ、完了です。ただ、この子の気持ちは本物ですので、それは覚えておいて下さいね。」

「……はい。」

神にも言われ、シルバちゃん本人からも告白とそれを示す行動(変なベクトルに向いていたが)をされ、さらにはその母親であるリリスさんからもいわれたのだ。
もはや疑う余地は無い。

「ま、反省してるみたいですし良しとしましょう。じゃあ私はこれで。」

そうリリスさんは言うと、扉の方向に向かい歩いていった。

「あ、ありがとうござい……待って下さい!」

あっぶね!
忘れるとこだった!

「あら、まだ何か?」

「シルバちゃん!このままですか!?」

そう、自分の上にはまだ、シルバちゃんが居座っているのだ。
いつのまにか器用に自分の左腕に抱き着いている。

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