第四十三話
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と少しは彼女も安心した様子だったので
「………わたしは殿下のさまざまなことを存じております。一つは殿下のお母上のお名前はシギュン様、聖者マイラの血を引く由緒正しきお方にして前のヴェルトマー公ヴィクトル様のご正室にあらせられました。突然のことで誠に心苦しき限りなれど、殿下のお母上がシギュン様であらせられることお間違いありますまい?」
「……なぜ、それをご存じなのでしょうか」
興味を引くような反応だったのでここは攻め時に違いない。
「それを語るとなれば、長き時がかかりますゆえ、殿下はそれがしよりの言上、聞き遂げてくださいますことお許しいただけたと思いますが、如何に?」
頷いた彼女を見て、俺は辺りを確認した。
先程と変わらず、俺達を除いては人影も無かったが……俺は声を低くして
「あなた様のお父上はグランベル王国のクルト王太子にあらせられます。 その証拠はあなた様が額を隠すサークレットの下にある聖痕にございます……」
驚きの声と表情を見せるディアドラの顔を確認して、俺はより一層身を低くして敬意を現した……
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