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SAO─戦士達の物語
GGO編
百十五話 殺人鬼、再来
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に殺されたりしないし……復讐なんて、するつもりも無い!」
「ほぅ……?ク、ク……なら、証明、して見せろ!」
ザッ!と音を立てて、ザザが一気に距離を詰めて来る。それに合わせて、アイリは剣を肩に担ぐように構えると、一切の迷い無く突撃した。一瞬ザザは驚いたように瞳を点滅させたが、その勢いは緩まず、あっという間に二つの影は近づき……交錯した。
互いに間合いに入ると同時に、ザザは剣を突き出し、アイリは振り下ろす。

「死ね!」
「二式……!」
ブンッ!と音を立てて両者が交錯する。互いの位置が先程と逆になり、背中を向け会う。

「っ……」
アイリの頬には小さな切り傷が突き、其処から赤いポリゴンが湧く。そうして、ザザはというと……

「な、に……?」
肩口に、浅いながらもはっきりと分かる切り傷がついていた。驚いたように少しふらつくと、一気に振り向く。其処に、ニコリと笑ったアイリが居た。

「お腹刺されたし、少しアガって来たかもね……此処からは、さっきまでとか違うかもよ?」
「…………」
黙り込むザザに、ゆっくりとアイリは構えを取る。

「さぁ、まだまだ始まったばっかりなんだから……来たら?死銃さん、バラッバラのブロック肉にしてあげるよ!」

────

「リョ……!」
「っ……!」
座っていた椅子の上から、明日奈と美幸は思わず立ち上がりかけた。
美幸が病院に到着してから数分。キリトとリョウがフルダイブしている部屋へと飛び込んだ二人は、リョウが謎のフードをかぶったプレイヤーと戦闘を始める前から、その全てを見つめていた。
何故か分からないが、リョウが死銃との戦いを別の少女に託し、自分は死銃の中まであると思われる(援護している部分が見えた)男へと駆け寄って行く姿も、そして……たった今、リョウが突進した瞬間を待ち構えたようにフードの男に拳銃で撃たれた所もだ。

「やっぱり……あのフード付きの人……」
「……明日奈?」
真剣な顔で画面を見つめるアスナに、サチは問いかけるような視線を向けた。
明日奈は画面を凝視しながら、美幸の方を向き、少しだけ言い辛そうに口を開く。

「サチ、ごめん……確信は持てないけど……もしかしたら……リョウ、死銃より酷い相手と戦ってるのかも……」
「えっ……?」
驚いたように目を向いた美幸を見て、明日奈はは一瞬従順したように目線を反らし、和人の様子を見ている安岐が意図的に話をスルーしているのを見て、息を吐くと、口を開く。

「あのフードの男の人、前に、見た事有る気がするの……」
「……?」
「似てるの……ラフコフのリーダーの……PoHって、奴に」
「っ……!」
明日奈の発言に、美幸は戦慄したように息を呑む。殆ど反射的な動きで美幸は再び表示されている画面を仰ぐ。一応先程の一撃はリ
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