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連邦の朝
プロローグ
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知れない。再び戦争を起こす気かと義憤に駆られる者がいるかも知れない。

しかし、知って置いて欲しい…先の戦争は、一部の特権階級が利益に魅せられ始めたモノだ。
それを自分の家族を、子孫を、コロニーを愛する気持ちを利用し、選民思想を使い戦わせられた被害者の一部が今、再び戦禍に罪の無い民間人を巻き込まんと画策しているのだ。

この艦隊は、諸君らを守る盾なのだ…ジオンの怨霊から関係無き者を守る盾である。
誇りに思って頂きたい。我々、人類を守る栄光ある艦隊なのだ。」
拍手を受けながら大将は、演説台から降壇した。


「我らは、人類を守る盾ですか……。」
参謀は、少し体を震わせながら大将に呟く。


「あぁ、そうだともそれが我等が連邦軍の役目さ……。」
その時、アラームが鳴った。


「なっ!何事かね!?」
突然の事にワイアットは狼狽する。


「閣下!シーマ殿では?」
参謀は動揺しながらも自身の結論を発表した。


「それは、あり得んな……兎に角MS隊を出せ、戦艦は盾になりつつ巡洋艦と戦列を整えろ!それから接収したMS、ドラッツェ、リックドム、ゲルググ等の改修機も出せ。

これ程の戦力を持つこの艦隊で敵に暴れられたら全員銃殺刑ものだぞ。
総員配置に付け迎撃準備開始!」
この時、彼は別の時間軸と違い冷静に対応していた。


「了解、総員に通達。迎撃準備開始!」
参謀がそう言うと全艦が主砲を充電開始した。


「紳士は常に冷静でなくてはな。」
自分に言い聞かせる様にワイアットはそう呟く。

「閣下、大変です!」
通信士官叫んだ。


「どうしたのかね?敵が来ているということは知っているぞ?」
こういう時にもジョークは忘れないのが紳士たるワイアットなのだ。


「敵MS、接近!」
通信士官が叫んだ。


「何を馬鹿な、味方は何をやっているのだ!」
今度は呆気にとられ黙っていたジョン・コーウェンが怒鳴る。


「コーウェン君今更敵は帰れとは言えんな仕方ない事だ。其れより対MS式対空準備開始!」
大将は、紳士らしく優雅に対応した。


「先の罵りにも耐え、今この時を幾ら待っていた事か!」
接近するGP-02の中でガトーが叫ぶと機体もそれに呼応するように気に加速した。


「ようし、よし良いな……未だだ。近づいて来いよし今だ!許可を!」
砲撃長が叫ぶ。


「主砲前方1時方向てえぃー!!対空ミサイル用意! 」
艦長が指示を出す。


「魂のこもっていない攻撃など!」
ガトーは僅かな動きでかわす。


「星の屑成就の為に!」
GP-02のアトミックバズーカを構える。


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