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連邦の朝
プロローグ
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〜コンペイトウ地球連邦軍観艦式会場〜


「この大艦隊を見てみたまえ、どう思う?」
嬉しいそうに大将は参謀に意見を言えと促す。


「ワイアット閣下。ジオンのおもちゃ箱とは比べ物にならないですね。」
参謀は、同意した。


「閣下。演説時間ですので、お言葉をお願いします。」
会場担当官が大将に時間を告げた。


会場の準備は、整っており搭乗艦のバーミンガムから大将は、レーザー通信等を駆使し地球圏全体に観艦式を放送し演説をする。


「 宇宙歴0079…つまり先の大戦は、我ら地球圏に住まう人類にとって歴代最悪の年であった。
この困難を人災を乗り越え、今また三年振りに宇宙の一大ページェント・観艦式を挙行出来る事は、地球圏の安定と人類の平和を具現化したものとして慶びに堪えない。
その観艦式は地球歴1341年、英仏戦争の折り、英国のエドワードIII世が出撃の艦隊を自ら親閲したことに始まる。
この共有すべき大宇宙の恩恵を、一部の矮小なる者どもの蹂躙にまかせることは地球圏の治安を任せられる人類の盾たる地球連邦軍の一士官…いや、一兵卒として見過ごせる事ではない。」
ゆっくりと水を飲み、優しかった口調から身振り手振りを交えた激しい口調へと変化し、背景も連邦の旗からルウム戦役等の戦争映像に変わる。


「彼らが何をもたらしたか?宇宙に住まう者に自治をもたらしたか?
いや、悪戯に宇宙の民を煽動し、静観をしていた地球連邦軍の月面基地を襲撃したのだ…

我ら地球連邦政府の宇宙政策も悪辣だったかもしれないが、議会の知宙派は宇宙圏の各サイドの自治を話し合っていた矢先にだ。

宇宙圏の自治等また夢に消えたのだ。自治を考えていた証拠に、ジオン政府と交渉していた。
自治を認めていなかったならば、連邦政府は、ジオンを叩き潰していただろう。」
だがと大将は、地球圏の映像を後ろに演説を続ける。


「それは、過ちだったのだ。今一度、諸君ら聡明なる人類に問う…。
彼ら、ジオンが我ら人類に何をもたらした?宇宙圏の自治か?恒久の平和か?否、否である!!

奴等、ジオンは宇宙民の自治を語り自らに同意しない宇宙民を虐殺し、情報統制と恐怖政治をもってして無垢な民衆を騙し、食らい、従わせ、地球に人類が住居のコロニーを落とすと言う凶行を行ったのだ!」
しかしと繋げて、コロニー落としの映像とコロニーの虐殺映像を背景に大将は語る。


「今もなお、その悪魔よりも非道なジオンに賛同する者がいる。
其奴らの名は、デラーズ・フリート。今また、あの最悪たる戦争を巻き起こそうとしている。」
水を含み大将は、悲しげな口調に変わった。


「あの最悪を持ってしても、人類は変われ無かったのだ…。
この観艦式を軍拡の象徴と罵る者がいるかも
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