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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
瞬時加速
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れば……ええ、ええ。お願いします」


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「で、出来た…………」

 な、何時間経ったんだろう……もう何時だろう。始めたのはお昼前だったから……アリーナはずっと電気がついてるから時間が分かりませんね。

―現在時刻、午前3時27分―

 ああ、もうそんな時間。どうりで眠いはずです……
 私はISを解除すると同時にアリーナの地面に大の字に倒れこんで目を閉じます。汚れることも気にしないで、って言うよりはもう体中へとへとで立っていられません。うーん、背中が砂でジャリジャリします。手も汗でベトベトのせいで砂がつきます。
 でも、出来ましたよ。瞬時加速……多分。いやだって他にチェックしてくれる人いないわけですし、でも多分出来た! っていう出来です。流石にキレはウィルソン代表には及ばないでしょうけど一夏さんには負けない程度にはできているはずです。なんか自信無くなってきたような……あれ本当に瞬時加速って呼んでいいんでしょうか? ああ、なんか本当に自信無くなって……

「なに寝てるんだお前は」

「ウィルソン……代表?」

 ふと私の顔の上に影が出来たので目を開けると、ISスーツ姿のウィルソン代表が胸の下で腕を組んで私を見下ろしていました。ああ、あれくらいとは言わなくてももう少し私に胸があれば……こんなこと考えるとかやっぱり相当疲れていますね。

「その様子なら出来たようだな」

「い、一応?」

「なんだそれは?」

「ちょっと自信無くて」

「まあいい。さっさと立て。私のとっておきを教えてやる」

「あ、あの……申し訳ないのですけど立てなくて……」

「それは丁度いい。ISを展開しろ。PICで浮遊しているだけでいい。これは今日だけで出来ることじゃない。何度かやってみせるから私の後ろに着け」

「はい、それくらいなら何とか……」

 丁度いい? 私は疑問に思いながらもウィルソン代表が言うとおりISを展開して浮遊し、ウィルソン代表の後ろに着きます。ウィルソン代表もISを展開して私の前に立つと背中を向けて膝をつきました。

「背中にしがみつけ」

「へ?」

「一々聞き返すな。私の背中に負ぶされと言っている」

「はい! えと……失礼します」

 お、負ぶされって……えと、こうでいいんでしょうか?
 私は言われるがままにウィルソン代表に負ぶさります。うわ、IS同士でおんぶされたのは初めてだけど装甲がゴツゴツして傷つきそうですね。ちょっと動くだけでギャリギャリって金属音がします。

「戦闘映像、見せてもらった」

「え?」

「君の戦った敵ISの使った技術、あれは恐らく後方への瞬時加速だろう」

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