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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
瞬時加速
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生」

「は、はい!」

 アリーナの中央まで行くとウィルソン代表が振り返ります。その勢いで豊満な胸が左右に揺れました。うう、こんなこと思うのは不謹慎なんでしょうけど、いいなあ。

「君は瞬時加速(イグニッション・ブースト)がまだ出来ないそうだな」

「は、はい……」

「教えてやる」

「は?」

「今後あのような襲撃が起きないとも限らない。私直々に教えてやる」

 言うが早いかウィルソン代表がISを展開します。私はと言うと突然の状況に戸惑ってしまって全く動けていなんですけど……
 結局どういうことでウィルソン代表が直々に、それ以前に何故今なのでしょう。いやまあそれは襲撃があったからなんでしょうけどそれなら他の候補生も全員集めて一緒にレクチャーするのが一番効率的なわけで……

「さっさとしろ! 時間を無駄にするな!」

「ひ、ひゃいぃ!」

 ウィルソン代表の一喝で私は慌ててISを展開します。謹慎中ということで量子化されている武装はありません。常備装備の物だけです。

「いいか、一度だけ見せる。物にしろ」

「い、一度……ですか」

「別にお前に見せるのが一度と言っているだけだ。その場で待て。行うタイミングくらいは教えてやる」

 うう、一度だけですか……これは見逃さないようにしないと。
 ウィルソン代表は私をその場に残してアリーナの壁際まで移動しました。そしてこちらを向き直って武装を展開します。ん、なんだろうあの武装……両手斧? 先端が槍みたいになってますけど見たことない武装ですね。

『3秒後に行う。集中しろ』

「はい!」

 と、そんなことは後回しです。一瞬だけアリーナが静寂に包まれます。

―『デザート・ホーク』後方にエネルギーの収束を確認!―

 来る!

 一瞬、正にその言葉がピッタリでした。アリーナの端から中央までの数百メートルを疾風が駆け抜け、私の首には斧の刃が突きつけられていました。
わ、分かっていても反応出来ませんでした。一夏さんやシャルロットさんが行う瞬時加速と比べてものすごいキレです。

「見えたか?」

「い……いえ、全く」

「そうか。今のが瞬時加速だ。IS学園に通っていてあの『ブリュンヒルデ』の講義も受けているという話は聞いている。今日一日で出来るはずだ」

「はい、頑張ります」

「ああ、今日中に出来たら……そうだな。私のとっておきを教えてやる」

「とっておき、ですか?」

「それとカスト候補生。君は2日後にIS学園に送られることになった。準備をしておくように」

「え!?」

 ウィルソン代表はそれだけ言うとISを解除してアリーナを後にしました。なんか……色々急すぎてもう着いていけないんですけど
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