瞬時加速
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「帰国した間に何かIS自体に新たな機能を付けられたとかはなかったかな?」
「え、っと……そんなことはないと思いますけど」
「本当かい? うーん、困ったなあ」
スミスさんは顎に手を当てながらブツブツと独り言を言い始めます。流石に政府上層部との格闘戦は精神を使うみたいです。独り言から時々聞こえる声は「いやこう反論されたら……」「しかし今の現状を……」とか色々と聞こえてきます。
『デザート・ストーム』のことを話せれば簡単なんですけど……それはいくらスミスさんでも……あれ? でもスミスさんは候補生管理官ですし知る権利があるんじゃ……何で母さんはスミスさんに伝えていないのでしょう?
そう考えている間にもスミスさんは再度戦闘時の映像を見ながら使える部分を探しているようです。ふと、何かに気づいたようにスミスさんはある部分で映像を止め私に聞いてきました。
「カルラちゃん、ここのレーザーってどうやって避けたの?」
スミスさんが見せてきたのは『ストーム・アイ』を一瞬発動させてレーザーの軌道を曲げたところでした。映像は私の視点からになっていて、本来は直撃コースのレーザーが画面外では外れたことになっているため違和感を感じたみたいです。
「えっと……この時は……」
『ストーム・アイ』の説明無しでどこまで説明したものでしょう。うむむ、難しいです。超能力です、とか? さすがにそれは怒られますよね。
でもクロエにも伝わってたみたいですし部外者じゃなければ伝えてもいいんでしょうか。うむむ……
「カルラちゃん?」
「あ、はい。すいません。少し考え事を」
「ああ、無理しなくてもいいよ。適当にこっちで理由を考えておくから。はあ……」
スミスさんは笑顔でそう言ってくれましたけどやっぱり難しいみたいです。うう、これは私のせいですし……むしろこれからお世話になる分スミスさんには知っておいてもらったほうがいいのではないでしょうか。うん。
「あの、スミ……」
「失礼する!」
私が切り出そうとした瞬間扉が乱暴に開かれました。私とスミスさんが顔をその方向に向けるとウィルソン代表が立っていました。え、え? なんでウィルソン代表が?
「む、カスト候補生に用事だったが……取り込み中だったか?」
「いえ、ウィルソン代表。私の用事は後でも足るものですから」
「そうか、悪いなスミス候補生管理官。カスト候補生、こっちに来い」
「は、はい! すいませんスミスさん。話の続きは……」
「うん、またあとでね」
ウィルソン代表がそれだけ言うと出て行ってしまったので私はスミスさんに謝ってすぐその後を追います。
ウィルソン代表の後に着いていくとISのアリーナに出ました。
「カスト候補
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