暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−−鼠と鴉と撫子と
31,光と闇の世界で
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を失った。
体中から感覚が消えていく。上体を支えることすら出来ず、俺は為す術もなくその場に倒れ込んだ。

視線の右上にははっきりと麻痺エフェクトが浮かんでいる。チクショウ、なんでもありかよ。
魔術師は左手でゆっくりとメニューバーを操作していく。
悔しいが俺には睨みつけることしか出来ない。

『アドミニストレーターの処置を確認。これより通常転移先へと転移を開始します。x座標11809,y座標3349。都市名:ダフト……』

「そんな……クロウ君!!いいかいよく聞くんだ――」

俺の体はそこで光に包まれていく。
目の前の魔術師は、超然としたこの世界の神そのものだ。

「――茅場明彦はSAOをプレイしている」
その言葉と共に俺は三度、転移反応によって掻き消えた。

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