暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−−鼠と鴉と撫子と
31,光と闇の世界で
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た転移結晶の光だ。

「さよなら。会えて良かったです」
その言葉と共に回りこんできたのは少女、いや幼女だった。
白いワンピースを着て、長い黒髪を縛りもせず伸ばしっぱなしにした少女。
日本人よりもどこか人形を思わせる顔は、とても嬉しそうで、それでいてどこか寂しそうだ。

「おまえ……名前は……」
「私の名前は――」

その大切な次の言葉は光に遮られて、聞こえることはなかった。


再び光から抜け出した俺の目の前に現れたのは、見慣れたダフトの風景――ではなかった。
先程の宇宙の様な暗闇とは真逆の純白の世界。

重力はあり、白銀の地面があり、そして俺を中心として数メートルほど先にはこれまた純白の壁と天井があった。
壁には何の細工もない。ただ、頭上の天井には大小様々な杭が取り付けられていて、それが何を意味するのかを雄弁に語っていた。
何が起きているかはわからないが、先程よりかはデンジャラスな空間なようだ。

試しに周囲を歩きまわってみるとやはり四隅は壁で覆われていて、叩いて調べると全てが破壊不可能なオブジェクトだった。
逃げ場がないなら、上の物騒な天井に細工して安全地帯を作れないか。
天井に目を凝らしたところで視線の先からはギシィというノイズが響き、吊り天井――ではなく、白銀の声が降ってきた。

「――mしもし、クロウくん!!クロウくん、聞こえるかい?」
「――っ!!あんた、お役所の?」
「こちら、菊岡。済まない、そちらの声は僕に聞こえないから、僕から一方的に話をする」

菊岡。俺をこの世界へと送り込むように決めたSAO対策チームのリーダーだった男。
その男の声がどうして聞こえるんだ?SAOと外部はメッセージの一通ですら送信不可能なはずなのに。

「君の状況から話す。君はSAOサーバーとは隔離された空間に転移されている。そこは未知の驚異にたいして外部から解析をすることが出来るように設計されている。だから、反応テストとして、外部から内部への通信が出来るんだ」

「そうか……なんて言えるかよ。未知の驚異って何だよ。俺は戻れんのか?」
聞こえないとは分かっていても、俺は声を荒げた。
話がいきなり突飛すぎるんだよ。

「恐らく君の一番の心配は現実かSAOサーバーに戻れるかどうかだろうね。それは大丈夫だ。カーディナルシステムはあくまでバランス調整を主としたプログラム。プレイヤーの直接殺傷権限は持ち合わせていない筈なんだ。バランスを調整できない問題に対しては一度隔離処理をして、そして管理者の判断を待つことになる。それが君の今の状況だ」

???
話についていけなくなってきた。
話を論理立てていた以前とは印象が違う。なんというか、興奮している?

「簡単に話すと、君がSAOであり得ない行動をした
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