8部分:第二幕その三
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立ちの若い女性がやって来た。小柄でその金髪と青い目が目立つ。
「ここにおられたのですか」
「アンナか」
「はい」
その女性はザッカーリアに頷いた。
「大変なことになりました」
「どうしたのだ?」
「ここにいては危険です」
「賊なのですか?」
イズマエーレが険しい顔でそれに問う。
「ならば私が」
「私のことはいいです」
だがアンナは自分はいいとした。
「ですから彼女達を」
「彼女達!?」
「そうです」
「イズマエーレ様」
「貴女は」
そこにやって来たのはフェネーナであった。ヘブライの同胞達も一緒である。
「どうされたのですか、一体」
「大変なことになった」
「反乱だ」
「反乱!?」
「この王宮でか」
イズマエーレとザッカーリアは同胞達からそれを聞いて顔を顰めさせた。
「祭司長」
「うむ」
そしてまずは顔を見合わせた。それからまた同胞達に問うた。
「まずは落ち着くのだ」
ザッカーリアが同胞達に厳かな声で語り掛ける。
「よいな。そして落ち着いて話せ」
「はい」
「それでは」
「ではあらためて聞こう」
少し時間を置いてからまた問うた。
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