第一話
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に伏せながら様子を窺う。
行きを潜めていると、左の方の草むらから人影が飛び出した。
――女の子?
人影はスカートをはいた三人の少女だった。意外な人たちの登場に唖然としていると、少女たちは自分たちが走り抜けてきた後方に向けて銃を乱射する。ジャングルからも彼女たちを狙って弾が飛び、小さな土煙を巻き上げながら地面に着弾した。
銃撃が止むと、その間隙を縫うように一人の女性が左の草むらから飛び出した。
銀髪を後ろで一つに纏めたその女性は体勢を低くしながら周囲を警戒している。両手で眼前に構えた小銃のワルサーP30は未だ少女たちの方向を向いたままだ。
女性はしばらくジッと周囲を窺っていたが、やがて警戒を解いた。
――さて、どうしたものかな。今出ていって顔を見せたら撃たれないかな?
草むらに隠れながらどうしようか考えていると、茂みに人影を認めた。
先ほどのスカートをはいた女の子たちの仲間なのだろうか。木々に身を隠しながら手にした小銃で銀髪の女性を狙っている。女性の背後に位置する上に薄暗い茂みに隠れているため、彼女はまだ気がついていない。
それを見た俺は駆け出し、振り返る女性を押し倒すようにして身を伏せた。
刹那、鳴り響く銃声。弾丸は衣服を掠めて立木に命中した。
「……お?」
避けたは良いが、避けた先までは考えていなかった。その先は丁度斜面になっており、
「おわぁぁぁ――!」
当然、慣性に逆らえるはずもなく、女性を抱えたまま俺は斜面を滑り落ちた。
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