SAO編−白百合の刃−
SAO37-六人のユニークスキル使い
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にしているはずだ。それに期限内に攻略できなければ、誰も得にはならない五層分やりなおすことになることはわかっているはずだ。できるだけ最初は慎重に行動してしまうはずだ。推測になってしまうけど、ソロでクリアするとは思えない。
「あ、あるかもしれませんよ?」
「鋼の騎士さん、無理に愛想笑いでフォローしなくてもいいんだよ?」
「ほら、こう言ってんだぞ!」
「おい、無理に愛想笑いしていることに気がつけよ、なんでその気になるんだよ」
その後、いつまでも来ない残りのプレイヤーに苛立った赤の戦士は、いないことをいいことにこんなことを大声で宣言をし始めた。
「おい、残りの奴ら。オレはな、無駄に暴れるお前達とは違って、超強いんだ!! 弱いあんたらに変わってあたしに任せやがれ!! 裏層から逃げても安心して別のところへ暴れていろ!! わかったかコラ!!」
口にはしないが、まるでどこかのガキ大将が言いそうな台詞に呆れてしまう。元気なことはいいけど、もうちょっとなんかないのかと、思ったその刹那。
「無駄にバカ丸出しで騒いでいる人に任される信頼度なんて」
氷のように冷たくて、
「なに一つないわよ。バカな愚か者」
透き通った声が綺麗に届いた。
「あぁ?」
声の主に視線を向けると、長い黒髪をポニーテールで、黒と蒼を基調とした身軽な和装、大人っぽい大和撫子のアバター。そして、ここに現れたと言うことは……。
「てめぇは誰だ!?」
「ここに来たんだから私がどういう人かなんて解り切ったことでしょ。やっぱり、バカのバカでバカが似合うバカね」
「なんだとテメェ!! バカバカカバ言いやがって、ぶっ殺すぞ!」
黒髪の女性プレイヤーはすげぇストレートと言うか、冷たいと言うかクールと言うか、毒舌って言うか。全体的に手厳しい存在だった。エックスとは違う冷たい威圧。これまた私達とは違うようなタイプの人がやってきたな。
「貴方の発言はガキ丸出しね。その程度の頭だと、かけ算もできなさそうね」
「なんだとオラ! かけ算くらい出来るに決まってるんだろっ!!」
「それもそうだったわね。」
赤の戦士がキレているのを適当に足らいつつ、私が座っている反対のソファーへ座った。
「ちっ、気に食わねぇな」
急に冷めた赤の戦士は、毒舌な彼女に舌打ちをして元の位置へ戻った。
「ねぇ、冷たい彼女さん」
狙撃者は興味津々に笑みを浮かべて、毒舌な彼女を見つめていた。
「何?」
「あたしは狙撃者。銀髪が白の剣士で、大人しい子が鋼の騎士、そんで怒りっぽいのが赤の戦士よ」
「おい、誰が怒りっぽいんだよ! あたしはこいつが気にくわないだけだ!」
視線は狙撃者に送り、毒舌の彼女に指して吠えるように叫んだ。
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