SAO編−白百合の刃−
SAO37-六人のユニークスキル使い
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私がそう言うと鋼の騎士はブルブルと首を振って、不安そうに発言した。
「わたしなんか……ただ守るだけしか出来ない臆病者なんです。ミスも結構多いし……」
「だったら、帰ったらどうなんだ?」
私が出した声ではない。近くにいる狙撃者の声でもない。女性特有のアルト声をたどって視線を向けると、その声の持ち主はこちらへと睨むように見つめていた。
「ヒッ」
鋼の騎士は突然やってきた彼女を見て、狙撃者の後ろに隠れて怯えた。おとなしい子には無理もないかな……新たにやって来た人は、赤色の長い髪をしていたけど雰囲気的には男っぽくて、外見はギャルとレディースを合わせたような軽装。近寄ったら殴りそうな雰囲気を感じ取るような威圧。
そして鋼の騎士が怯える最大の理由が……。
「帰りたければ帰ればいいじゃんかよ」
「ご、ごめ……」
「あぁ!? 聞こえねんだよ!」
「ごめ、ごみゃ、ご、ごごごごごごごご……」
「何言ってんのかわかんねぇよ!」
性格での相性の悪さ。まるで蛇と小鳥のように赤髪の人は強気かつ威圧的な声を出し、自然と鋼の騎士は声量も小さくなり、怯えていた。
赤髪の彼女は威圧した声を発しながら、でかいソファーの反対側で|胡座((あぐら))を組んで座った。
「ちっ、弱そうな奴らばっかだな」
こちらを見てすぐにその台詞を吐く彼女に、私の中の変なスイッチがONになり、挑発をしてしまう。
「見た目で判断とかないわー。マジないわー」
「あぁ?」
口の悪い彼女は、ピクッと片方の眉毛が動き、こちらへ睨むような視線を送って挑発に乗ってきた。
「てめぇ…………なんか言ったよな?」
「いや、だってさ…………見た目で判断するなって、常識なことでしょ?」
「弱っちぃ奴は姿形でもわかるんだよ、アホ」
見た目で判断したら駄目なモンスターなんてウジャウジャいるって言うのに……。見た目がスライムな奴でも結構えぐい奴もいるってこと話せば認識とか変わるのかな?
「今度はガキっぽい人が入って来たかー。すげー頼りになるなー」
すると今度は、隣に座っている狙撃者が棒読みっぽく口にした。ニヤニヤとわざとらしく笑って、明らかに自分に挑発していた。
「あぁ? 誰がガキっぽいだ?」
視線は狙撃者に移して睨んでいたが、鋼の騎士みたいに怯えることはない。むしろ笑っていた。
「いや〜ね。性格じゃなくて外見を言ったのよ〜」
「見た目で判断してんじゃねぇぞ、コラ!」
「あら、さっき見た目する人が見た目で判断しちゃいけないの? クスクス」
「て、てめぇ……」
狙撃者はクスクスとわざとらしく笑っていた。威圧を無駄に放つ赤髪の人でも、狙撃者は軽くあしらい、操っている。
まぁでも。挑発したの
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