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【完結】剣製の魔法少女戦記
第三章 聖杯大戦編
第七十三話    『二つの因縁の終わり』
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アクアはアリシアを抱きしめるとその首を絞め出す。
それによってアリシアは苦しそうな顔になる。

「やめなさい。そんな事しても罪を重ねるだけよ」
「うるさいわね! あなたに私の気持ちがわかるものですか!!」
「ええ。わからないわ。でも、あなたがしている事は魂を苦しめているということだけは分かるのよ。
あなたが何を願って聖杯大戦に参加したのかは知らない。
でも、魂を弄んでいいというわけではない…いいわけがない!」
「私は、ただお友達と会いたいだけなのよ!!」
「それがあなたの願い…?」
「そうよ! それの何が悪いって言うのよ!」
「そのお友達はあなたがそんな事をして喜ぶと思っているの…?」
「ッ!!」

そしてアクアはアリシアの体を抱きしめている力を緩めて離す。
それからヨロヨロと後退りをする。

「あ、あぁ…嫌だ。会いたい…! お友達に会いたい! でも、こんな事をしていた私は許されるの!? あの子は許してくれるの!?」

どうやら錯乱したらしい。

「……………そうか。あの子は死人だった。なら私も死人になれば…」

アクアはいきなりナイフを取り出した。
これはいけない!

「待ちなさい!!」

私の静止の声もむなしくアクアは自分の喉にナイフを深く刺してしまった。

「なんてことを!!」
「ふ、ふふ…これでお友達のところにいける…待っていてね? すぐに、会いにいくから…」

そしてアクアは目を開けたまま息を引き取った。

「くっ…。止められなかった…」

私の心に後悔の念が襲う。
だがそこにフェイトの「アリシア!」という叫ぶ声が聞こえてくる。
見ればアリシアは体が少しずつ崩れてきていた。
おそらく魔力を限界以上に大量に吸われて体も耐え切れなかったのだろう。

「…あなたは、フェイトだね…?」
「私が、わかるの…?」
「…うん。魂になって見ていたんだと思う…。ずっと、見ていたかった…でも、もうダメみたい…。フェイト、強く、生きて…」
「あなたはまだ終わらない! 終わらせない!!」

私の言葉にアリシアは目をこちらに向ける。

「あなたは…?」
「あなたを救うものよ…。待っていて。今、助けるから…大師父!」
「うむ」

私の叫びに大師父が現れてその手にはフェイトと同じ姿の人形が持たれていた。
そして私は前からデバイスに登録しておいたある衣装を展開する。

《ヘブンズフィールフォーム、展開します》

アンリミテッド・エアの声と共に私の格好は天のドレス姿になる。

「魂の物質化! 執行!!」

それによって私はアリシアの魂を物質化してそれを用意してあった体に宿す。
そしてどうやらもう少し遅かったらアリシアの魂も根源に帰っていた…。
体は崩れ
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