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【完結】剣製の魔法少女戦記
第三章 聖杯大戦編
第六十八話    『対サーヴァント会議』
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てみよう。フェイトも気になっていることだろうしね。

「でしたら大師父。ちょっとこの映像を見てもらっていいですか?」

そう言って私はアンリミテッド・エアに記録されているアリシアの映像を映す。

「彼女を見てどう思いますか? 彼女は一度死んでいるのに今はああして虚ろながらも生きています。
あれは何かの魔術なんですか?
大師父の知識をお借りしたいんですけど…」
「そうだのう…。もしやしなくても彼女の体は死体じゃ。そして魂も彼女のもので間違いない」
「それじゃ…!」

フェイトが声を上げる。

「じゃが無理矢理魂を呼び寄せているようじゃな。見たところ不安定と見て取れる。これはおそらく『死霊魔術師(ネクロマンサー)』の仕業じゃな」
「ネクロマンサー!?」

私が驚くとフェイトが反応して、

「シホ、ネクロマンサーって、なに? 一体アリシアに何が起こっているの?」
「わかったわ。ネクロマンサーとは死んだ人の魂を呼び出して使役し死体に宿らして操る者の事よ」
「そんな…。それじゃアリシアは…」
「おそらく考えている通りだと思うけど、多分アリシアの死体は火葬される直前に盗まれてしまったんでしょう」
「くっ…っ…許さない。アリシアを、お姉ちゃんの魂を踏み躙るような事をするなんて…!」

フェイトは涙を流しながらも悔しがる。
その気持ちには同意できるわ。

「…アリシアを救いましょう。もしうまく行けばアリシアを助ける事ができる」
「でも、どうやって…」
「ここは私の【第三魔法】が役立ってくるわ。
アリシアを助けたとしてもアリシアの体は死体だからそう長く持たない…。
だから魂の物質化で魂を救った後、………大師父、もう一人分人形の身体を依頼していいですか…?」
「…いいのか、シホ? つまりそれは死者を蘇らせる事になるんじゃぞ?」
「はい、わかっています。本当は禁忌だという事は…。でも、フェイトとアリシアには幸せになってもらいたい。だから…今回、一度だけですが禁忌を侵すのを許してください」

大師父はしばらくして「ふっ…」と笑い、

「よかろう。シホの好きにすればよい。じゃがその責任は重大じゃぞ?」
「はい、わかっています」
「了解した。蒼崎にそれも依頼してみよう。素体はフェイト嬢の身体でよいな?」
「お、お願いします…!」

フェイトは少し顔を赤くしたがそれで承諾した。

「フェイト。アリシアを必ず救いましょう!」
「うん…必ず!」

フェイトとアリシアを救おうと誓うが、でもやっぱり迷いが発生してしまう。

「でも、それだと私はプレシアに謝らないといけないわね」
「母さんに? どうして…?」
「だってプレシアが目指していたアリシアの蘇生を私が代わりにしようとしているんだから。
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