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なりたくないけどチートな勇者
22*吹いた所でですが
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れる。

そして、しばらく二人を見ながら自分が癒されていると、ゼノアが

「………ナルミ、もしかしてそういう趣味か?」

は?
どういう趣味?
ただ自分はこの子供を見て癒されてただけだが?

しかし、ゼノアの視線は何か複雑というか困惑した視線をしている。
お母さんにいたっては、絶望の表情だ。

…………よぉし、理解した。

「よし、ゼノア。今から貴様の頭蓋を国外へシュートしてやっから表でろや。」

そう言ってゼノアに近寄る自分。

「ま、待て!しゅうとが何かは知らないが止めてくれ!雰囲気的に首が飛ばされそうだ!!」

対して、全力で焦るゼノア。

「誰にでも趣味の違いはある!だから落ち着け!!」

「自分はロリコンじゃねぇ!!」

まだ言っているこの馬鹿に制裁を!!

パチーン

「うお!」

ドガッ!

ガスッ!

ん?
何があったかわからない?

簡単にいうとゼノアの座る椅子を彼の頭上にアポーツしました。
つまりゼノアは転び、頭の上から椅子が降ってきたのです。

「っ………!」

ゼノアは頭を抱えながら悶絶している。
いったそー。

「君達はあんな風にぶざまに育っちゃダメだよ。お母さんの言う事をよく聞いて、いい子になるんだよ。」

「はーい。」

「あーい。」

うむ、いい返事だ。

「で、ぶざまなゼノアよ、これからどうする?」

「ぶざまー。」

「まー。」

この姉妹、いいわ。
将来大物になるな。

「……それを定着させるな。」

うんざりするゼノア。
ざまぁみろ、人をロリコン扱いした罰だ。

「まぁそれはともかく、ナルミにはこの後俺の家に夕食を食べに来て貰いたい。」

そう言いながら、椅子をなおして座るゼノア。

「ほー、そっかぁ。何、お前料理できんの?」

なんかこいつにそんなイメージねぇなぁ。
部屋いっぱいに古文書とか歴史の本とかが散乱してそうだ。

「いや、俺は作らないぞ。そもそも目的がお前を紹介する事だからな。」

ん?

「まて、誰に?」

「…父上と母上にだ。」

「拒否権は?」

「してもいいが、父上…現魔王の右腕と言われる男に目を付けられるぞ。」

そう言ってため息を付くゼノア。

……なーんかやな予感。
そんな偉いオッサンが自分を誘うあたりが特に。

「…実はな……平たく言うとお前と政治的な繋がりが父上は欲しいらしくてな……覚悟しといてくれ。」

嗚呼、やっぱり。

やっぱ自分の勘は馬鹿にできないね。
着いてくるんじゃ無かった。

「………さらに言うと、父上が一度ナルミと手合わせしたいと言っていてな………すまん。」

……
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