暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
20*厨二がデフォルト
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もう自分はプリンをなんも見ずにつくれるのだ。
そしてプリンはこの世界には無いものである。

つまり、これをふつーに厨房で作り始めると……

「なんと!ペププの粉を入れると砂糖水が膨らんだぞ!」

「魔法薬を料理に使うなど考えた事もありませんでした!」

まわりの調理師の方々が寄ってくるのである。

しかもバニラエッセンス(モムリの樹液)と重曹(ペププの粉)はなんか魔法薬らしく、最初使うと言った時にはみんなに引かれた。

なかでもモムリの樹液は、呪いにも使われる強力な魔力を持つ薬品らしく、自分が生でプリンのタネを啜るまでみんな戦々恐々してた。

なんかちょっと傷ついた。

あれだな、なんか気分は最初にトマト料理つくった人みたいだな。
最初トマトは猛毒と勘違いされていたんだが、実際は皆さんがおいしくいただいているあれである。

あれ?
でも確かその人って確か勘違いしたまま罪悪感で自殺したんじゃ……
そもそも作った理由が暗殺目的にお偉い様が『これで作んなきゃ君を殺すよ。』って脅したからな気が……

わすれよ。
細部まで覚えてないし、間違った記憶もあるかもだけどわすれよ。

「ナルミ!まだかかるか!」

「んー、プリンはもうそろ固まるかなぁ。ほれカルメ焼き。」

ちなみに今はプリンが固まるまで(魔法の氷の箱の中)の間に暇だったからちびっこい頃に婆ちゃんから教わったカルメ焼きをつくってたのだ。

さてさて、エリザの反応は。

「む……サクサク…甘い!旨い!」

うむ、いい笑顔だ。

ちなみにこの娘はすでにホットケーキを四枚平らげている。
なんとも末恐ろしい。

「師匠!上手く膨らまないのですがどうしたらいいのでしょうか!?」

「混ぜる速さとか棒を引き抜く頃合い、あと粉の分量を気を付けてやってみて。」

ぶっちゃけこれは慣れだからねぇ…
そんな教える事は無いよ。
てか師匠って……

……何、そのもっと具体的な事を期待する目は。

「…全部は教えないけど一回自分やったんだからそれを思い出して技術盗んで。悪いけどそれが出来ない調理師は三流だと自分はおもっちゃうね。」

とりあえず、エラソーにいってみた。
これで頑張って自分でやろうとするだろう。
怒る奴もいるかはしれんが。

しかし、自分の言葉で料理人達の眼に火がついた!!

そして料理長にあたる恰幅の良い角が生えたオッサンが

「わかりました!これは試練として調理師一堂乗り越えて見せます!!」

と、高らかに宣言した。
そして早速猛練習しはじめ、猛烈にカルメ焼いていった。

熱い!こいつら熱すぎる!

「ナルミ!プリンとやらはまだか!?」

「あー、はいはい。」

エリザに
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