シオンの特技A
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カウントは0になり、二人の間に【DUEL!!】の文字が弾け、同時に二人は地面を蹴った。
シオンはそのままクラディールの懐に入ろうとしたが、クラディールの剣が最短距離でシオンに向かってくる。クラディールはこれで決着をつけるとばかりに、口元がにやついていた。
だが、シオンはその動きを見ると右手に持っていた短剣を即座に左手に持ち変え、片手で防御に入った。しかし、パワーならば両手剣の方が上、それはどんな初心者でもわかることである。
このままでは、ガードはできてもそのまま押しきられてしまう。
「ふっ!」
次の瞬間シオンは刃と刃がぶつかる瞬間にその両手剣の重さに任せて手首を曲げ、刃をなぞるように自分の短剣を滑らせる。クラディールは予想だにしなかった動きに驚愕の顔を見せている。
剣は火花を散らして剣をすり抜け、そのままクラディールの頬をかすめた。
「ぐっ・・・!」
「へえ、よくかわしたね。首もとを狙ったはずなんだけど?」
もちろんこれは嘘である。シオンが少しずらして“わざと”かすらせたのである。
「き、貴様ァ・・・」
「さってと、次はこれかな♪」
次にシオンがウインドウから取り出したのは、自分の背丈よりも高い槍だった。
それを見たアスナは目を丸くした。
「えっ!?今度は槍!?」
「シオンのやつ久しぶりに遊びになったか」
「どういうこと?」
アスナはキリトに聞いた。するとキリトはシオンの戦いを見ながら言った。
「アイツは見ての通り・・・いや、下手したらそれ以上の強者だってことだよ」
アスナはそれでも首をかしげていた。そこでキリトははっきりと言った。
「アイツは、シオンは複数の武器ん扱うことができるんだ」
「それって、確かに珍しいけど別に他のプレーヤーとさほど変わらないんじゃ?」
「今さっき複数のっては言ったがシオンの場合、全部の武器が使えるんだ」
「ぜ、全部!?」
「ゲームが始まってから半年が過ぎたある日、アイツはこう言ったんだ。『もし、仮にこのソードアート・オンラインにある武器を複数使えたならどれだけ戦いを有利に進められるだろうな』って。はじめは冗談気味に言ってたけどそれからは興味本位でいろいろな武器を試していった結果、最終的にはすべての武器が使えるオールラウンダーになったわけだ。まあアイツがああする時は遊ぶか、スキル上げの二択しかないんだけどな」
キリトは苦笑しながら言った。
そうこうしている間にシオンは槍で連続の素早い突きをクラディールに浴びせる。
「くっ!この!」
「よっと」
クラディールの突きで反撃を試みるが、シオンはそれを棒高跳びのように槍を地面に刺し、クラディールの頭上に跳んだ。
そしてクラディールの後ろに着地
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