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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第108話:男2人
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へ真っ直ぐ
行きたいところだが、酒を飲む以上運転していくわけにもいかない。
幸い、俺の自宅から繁華街までは列車で一本なので、一度家に帰って
車を置いてから、繁華街に向かうことにした。

部屋の前まで来て呼び鈴を鳴らすと、中からドアが開いてなのはの顔がのぞく。

「あ、おかえり」

「うん、ただいま」

部屋の中に入ると、奥の方からヴィヴィオが駆けてくる。

「パパ、おかえりなさい!」

「ただいま、ヴィヴィオ。いい子にしてたか?」

「うんっ!」

ヴィヴィオは勢いよくそう言うと、大きく首を縦に振る。
俺がヴィヴィオの頭をなでると、ヴィヴィオはくすぐったそうに身をよじる。

「すぐ出るんでしょ?」

「うん。待ち合わせまで間もないし、すぐ出かけるよ」

「そっか。大変だね」

「まあ、クロノさんに呼ばれたら行かない訳にもいかんでしょ。
 せいぜい、たっぷりおごってもらうことにするさ」

「あはは、クロノくんも大変だ」

なのはは愉快そうに笑いながらそう言った。
俺は自分の部屋に入って制服から私服に着替えると、キッチンで水を一杯飲み、
リビングに居るなのはに向かって声をかける。

「なのは。俺、もう出かけるよ」

「あ、そう? 早いね。 気をつけてね」

「判ってるって。なのはこそ、戸締りはしっかり頼むぞ」

「了解だよ」

なのはと俺が交わす会話を聞いて、ヴィヴィオが俺の方へ近づいてくる。

「パパ・・・」

「ん?どうしたんだ?」

俺がヴィヴィオの前にかがむと、ヴィヴィオは不安そうな目で俺の顔を見る。

「お出かけするの?」

「ああ。ちょっとお友達と会うんだ」

「一緒にごはん食べないの?」

「今日は一緒に食べられないよ。ごめんな」

「そうなの?じゃあ、明日は?」

「明日はずっと家に居るよ」

「ホントに?じゃあ、ずっと一緒だね」

「そうだな。また公園に行くか?」

「うんっ! 約束だよ!」

「よし、約束だ」

俺はそう言ってヴィヴィオに向かって、右手の小指を差し出す。
ヴィヴィオは差し出された俺の小指に、自分の小さな小指を絡めた。

「ゆびきりしたんだから、約束やぶっちゃだめなんだからね」

「わかってるよ。大丈夫」

俺は立ち上がって、ヴィヴィオの後ろに立つなのはに目を向ける。

「じゃあ、頼むな」

「うん、いってらっしゃい」

なのはとヴィヴィオに見送られ、俺は最寄りの駅に向かった。





・・・30分後。
家を出て15分ほどで待ち合わせ場所までたどり着いた俺は、
かれこれ15分、この場所でクロノさんを待っている。
俺が着いたのが約束の時間より
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