第一幕その二
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
声をあげた。
「可愛らしい娘さんですな」
「有り難うございます」
「これはいい。ヴァシェク君とお似合いですよ」
「そうなのですか」
「ええ。では行きましょう」
三人はマジェンカの座っているテーブルに向かった。そして彼女に声をかけた。
「マジェンカ」
「あっ、お父さんお母さん」
マジェンカはここではじめて気付いたふりをした。
「どうしたの、こんなところまで」
「実はね、御前の結婚のことで」
クルシナがそう答える。
「是非お話したいという方がおられて」
「はじめまして」
クルシナの横にいたケツァルが帽子を取り恭しく挨拶をする。頭は綺麗に禿げ上がっていた。
「結婚仲介人のケツァルと申します」
「ケツァルさん」
「はい。今回のお嬢様のご結婚のことでお話したいことがありまして参上しました」
「話すことなんてありませんよ」
マジェンカは口を尖らせてそう答えた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ