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Sword Art Online-The:World
#05 乱刃(らんが)
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……」
「(どうせなら、βテスターの君が持ってるほうが都合がいい。攻略には進んで参加するつもりなんだろう?)」
「…………なんのつもりだ」
「………君に似た人間を知ってるから、ちょっと期待してるのかな。ソロプレイヤーの君に忠告しておくけど、出来るだけ仲間は増やしておいたほうがいい。そしてもし何かを言われても『アイツらが教えてくれた』と、そう言うんだ。それで話はつく」
「いや待ってくれ、それじゃアンタが………」
これでいい。たとえβテスターが今後疎まれるような事があっても、これで丸く治まる。『堂々としたチーター』がそこにいるのなら、人々の嫌悪の矛先はこっちに向きやすい。
それが今後のSAOの為になるのなら、そのくらいならいくらでも引き受けられる。もう“慣れっこ”だし、理想とするならその後に皆が和解する、なんて最高だ。だから今はコレでいい。今のプレイヤーの多くには、『死ぬ』という心の負荷を『嫌悪』という形で吐き出せる“敵”が必要なのだ。
事前に話して決めていたから、二人も、そうか、といった表情でこちらを一瞥し、そのまま先に転移門へと入っていった。それを追うように、カイトも転移門へ入る。そんな彼の背後の階段に、数人のプレイヤーが追いかけて来る。あの時、カイトの声に応じて前に出てきた三人だ。
「アンタ、名前は?」
黒髪の少年は問いかける。
青年は隠すことなく、己の名とその
字
(
あざな
)
を名乗った。
「蒼い炎――――
蒼炎
(
そうえん
)
のカイトだ」
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