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Sword Art Online-The:World
#05 乱刃(らんが)
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を用いて繰り出される、特殊攻撃。敵のスキル発動に伴い、それを中断させる為にこちらもスキルを使い、それに反撃する。
…………いいや、やれる! やってやる!

『反撃ッッッ!!!!!!』

そう叫んだ瞬間、全身が強烈な勢いで前進する。
まるでリニアカーに引かれるが如く、ボスへ向けて常識的にありえない速度で突進している。確かに一歩踏み込みはしたが、ここまで速度が出るとは思っていなかった。あまりの速さに上半身がやや遅れ気味だが、気合で持ち直す。仰け反る体制から前屈みに、片手長剣を放り投げ、右手を肩越しに背中へと手を回す。
イメージは抜刀。あの頃と同じように、己の中に刻み込まれた感覚を思い出せ。其処に無くとも、その手はそれを掴む事が出来る。力を込めて(くう)を掴むと、其処には確かな“剣”の感触があった。迸る閃光より姿を現すのは、鉱物と骨の中間のような材質と形状の片刃の大剣。銘『ゴーレムブレイド』。
両手で柄を握り、右肩越しに大剣を担ぐ。そして接触の瞬間、真正面から全身全霊でそれを叩き下ろす。

虎乱襲(こらんしゅう)ッッッ!!!!!!」

右上段からの袈裟斬り、次いで胴への刺突、そして全力で剣を左上段へと打ち払う。
咆哮と共にボスはノックバック、どころではなく衝撃で十数メートルは吹っ飛ばされ、あまつさえその先の柱に激突してしまっていた。ハセヲ自身ここまで威力が出るとは思っていなかったのか、技後硬直が超絶長く感じた。
元々大剣はノックバックの激しい武器だとは聞いていたが、ここまでとは。
しかし今の一撃、中々の威力。おそらく同じ攻撃を後三度食らわせれば、ボスは倒せる。しかし、

「カイトォ!!!」

ハセヲはカイトに向かって叫ぶ。指揮にあたるディアベルの傍にいるカイトは、必然的に戦闘から遠ざかっていた。そんな彼を呼ぶ理由を、ディアベルとカイトは把握していた。
ディアベルはそんな彼の前へ踏み出し、盾を構える。彼の背中はこう語る、『守りは任せろ、行け』と。速度で劣ると自覚しているディアベルは、彼が動くよりも先に前へと飛び出し、カイトはそれに三呼吸ほど遅れて前へと駆け出した。
真っ向からの突撃、ボスは頭上から一気に野太刀を振り下ろす。ディアベルはそれに合わせソードスキルを発動、剣を鞘から抜く要領で上段切り上げを放つ。しかし、剣の先に野太刀が触れることはなかった。
野太刀は下方にではなく、ボスの脇へと逸れていく。上段からと見せかけて側面からの攻撃、つまりフェイント、察した時には二の太刀が側面から迫っていた。そんな事は“当然予測済みである”。剣の直線上である胴部に、ディアベルは盾を脇を締めて構え、身を縮こませるような状態になる。そして直撃(インパクト)と同時に、攻撃方向へと右脚で蹴り飛んだ。
………流石に、()ッ、これはやり過ぎ
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