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なりたくないけどチートな勇者
18*一難去って
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テトラの姿がそこにはあった。

「……なんかごめん。」

「……い……いえ。」

なんか、麻痺ったナルガ○ルガみたいって思ってしまった。
二重でごめん。

と、自分が心からテトラ君に謝罪をしているところに後ろから

「ナルミ!訳わからん!説明しろ!」

怒鳴ってきた。
まぁ全力をたった二言三言で潰されたらイライラもするか。

「んー、このカードさ、魔力を使って発動出来るように出来るかなーってやってみたのさ。あっち行ったら自分居なくなるからね。その間に魔獣出てきたら危ないしょ。」

「つまり使えたって事は私達も使えるんですよね!?」

自分の言葉に真っ先に反応したのは、やはりミミリィ隊長だった。
他の近衛隊メンバーも、喜びと期待とで目を輝かしている。

だけどね、皆さん。
現実を見よう。

「そうなんだけど、ねぇ……新たな問題が………」

そう言って自分は情けなく倒れているテトラ君に視線を送る。

新たな問題とはずばり、魔力の消費が激しいと言う事である。
戦場でこんな状態になったら、はっきり言って命は無い。

「……魔力ってどんくらいの速さで回復するん?」

「個人差はあるが、だいたい一日寝たら回復する。ただ全部、それこそカケラも残らないほど使うと一週間は起きないな。下手したら死ぬ。」

エリザの答えに、自分はしばらく頭を抱えて考えた。
なんかビミョーに打開策が思い浮かびそうなのだ。

そして、一つの考えを思い付いた。

「……そっか………回復させる薬とかないの?」

エーテルとか清らかな水とかAPブーストみたいなのを使えば万事解決じゃん。

「……先生の血を飲めば私はすぐに回復できます。」

自分の思い付いきに遠慮がちに答えるのはシルバちゃん。
ちなみに彼女の目は自分の血が飲めるかもと言う期待を如実に表してる。

多分本人は隠してるつもりだろーが。

しかし血か……
貧血にならない程度なら提供しても良いが……

ん?血で魔力回復するって事は……

「あー……もしかしてエリザも?」

「そうだな、確かにお前の血は飲むと中から魔力が込み上げてくるな。ただナルミの血の旨さの影に隠れる副産物的な物だが。」

……ふつー魔力回復のがメインでね?

「………ハァ。じゃあ二人はそれで。」

「よし!では血液保存用の瓶を持ってこよう。行くぞシルバ!」

そう言って駆け出す二人。
ちなみに自分はこれから血を抜かれる事に対して若干鬱になっている。

「……他はどう?」

「俺の種族は魔力保有量が多いので大丈夫かと。少なくとも俺はテトラの四倍魔力を保有していますので二三回は大丈夫かと。」

間髪入れずにムー君が答えた。
なんでもム
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