暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
16*あまりいい趣味ではないね
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番奥には豪華な椅子には王様らしき青年が座っている、自分と同じくらいの年齢だ。

「ただいま城内に謎の黒服の男が潜んでいるらしく、その報告を。」

あ、それ自分。

「うるさい!そんなものお前らで何とかしろ!」

報告に反応したのは赤い鎧の厳ついおっちゃん。
さっきから叫んでんのはこいつか。

ちなみに顔以外は鎧でわからん。

「しかし、飛竜を暴れさせたのがその男らしく…」

「なら何か、貴様らはその男が飛竜を暴れさせるのを見ながらそいつを取り逃がしたと言うのか。」

「え……あ…あの…」

がたがた振るえ、すっかり怯えてる兵士さん。
しかしまぁ、なんだ。
他の人達はなんでこうも興味示さんかね。
一番奥に座ってる王様なんて目が虚ろよ。

てゆーか、なんでここに幼女がいるのさ。
ノアちゃんと同じくらいか、それより下の身長だよ。

他のいかにも貴族な鎧着た方々もみんな目の焦点合ってないし、やっぱり洗脳説は正しかったのかね。
なんか、捻りがないな。

と、自分が暢気に観察してると

「もういい、役立たずはいらん。」

そういいながら赤い鎧の…多分こいつがズールだな、がなんか取り出しながら近付いてきた。
正確には横の兵士に。

「お前には魔獣召喚の糧になってもらう。」

そういいながらズールは、取り出した青緑色の石を兵士の額にあてた。
兵士は足がすくんでで動けないのか、真っ青になりながらさっきより振るえている。
そして…

「あ…アァァァァァ!!」

バタンッ!

!!?
どうした!?
いきなり叫び出した思ったら倒れたぞ!?

「ふん、この程度か。」

そう言いながら、ズールはさっきより青っぽくなった石を見ながら席に座った。

ここまで起きても、誰一人この状況に興味を示さない。
背筋に嫌な悪寒が走った。

とりあえず、今はどうにかして洗脳を解かねば。
洗脳を解く、つまりコントロールを元に戻すのだ。

「…トラップカード『洗脳解除』。」

ほんとは永続だが、んなこといまはどーでもいい。
よするに、こいつらが元に戻れば良いのだが…

だが…

「ぐ、ぐぁぁぁぁぁ!!」

……あれ?
なんでズールが悶えるの?
なんで他の人達は変化ないの?

「ぐっ……は、こ、ここは…」

え?なんで?
もしかしてズールの方が洗脳されてたの?

と、今だパニクってる自分を他所に、座っていた鎧姿の細身の男が立ち上がり、ズールに近寄る。

「……なぜ、洗脳が解けた?」

「な…せん、のう?なんの事だ、ヒュー。」

「うるさい。全く面倒だ、一回洗脳が解ければ抵抗が付きかけずらくなると言うのに。」

はぁ、とため息をつきな
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