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有栖キャロの小学校物語
第20話 魔導師がやって来ました………(後編)
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「温かい………」

その光が到達すると2人の顔色もみるみる良くなっていき生気も戻っていく。

『凄い………』
「取り敢えずあの2人は大丈夫だな。後は………」

そう言ってフェンリルの方を見て………

「あのデカイ狼を開放してやるか」

エクスは不敵な笑みをこぼしたのだった。













「………あれ?」

フリードに放った攻撃。巨大な冷気の塊は真っ直ぐキャロ達へと放たれた。
しかしその攻撃はキャロ達に届くことは無く、何も起きない。

「何ともない?」
「どう………なってるの?」

回復を受け、普通に喋れる位には回復したエリオと近くにいたルーテシアがそう洩らす。

「何とか間に合った………」

そう言ってゆっくり空から降りてくる一つの小さな影が、

「「「真白(ちゃん)!?」」」
「助けに来たよみんな!」

そこに蒼白い聖祥の制服に似た服装着た真白がいた。
真白が咄嗟に放った砲撃魔法が相手の攻撃の軌道をずらしたお陰で攻撃がそれたのだった。

「真白も魔導師だったの!?」
「ううん、ルー違うの。私もさっき知ったばかりで、あの宝石がこのデバイスだったの」
『初めまして、スカイシャインと言います』
「「あっ、ご丁寧に………」」

「ちょっと!!今戦闘中なんだからそんなのほほんとしてたら駄目だよ!!」

キャロとルーが礼儀正しくお辞儀するのを見て慌ててエリオが突っ込んだ。

「そのガキの言う通りだ。だがまさか俺の狙っている物がデバイスだったとは………だがデバイスなら俺の情報が間違ってない事はハッキリしたな。フェンリル、そのデバイスを奪え!!使い手は殺しても構わん!!」
『………分かった』

そう言って真白に向かって敵意を向けるフェンリル。

「ひぃ………」

覚悟を決めて皆を助けに来た真白も実際のフェンリルの大きさとその威圧感に思わず怯えてしまった。
足が震え、杖を持つ手も震えが走る。

「へえ、今頃現れた所を見てもどうやら魔法どころか戦闘も初心者みたいだな。ましてやまだ小さいガキ、さっきまでありえない事ばかりでマヒしてたみたいだな………嬢ちゃん、そのデバイスを素直に渡してくれれば俺はこの場を去ろう。………どうだ?」
「い……いや!!」

震えた声ながら一生懸命強気で言った真白。

「………なら仕方がない。やれフェンリル!!」
『………済まない』

そう誤ると再び口を開けるフェンリル。

「わ、私は………」

震えながらも杖の銃口をフェンリルに向ける真白。
そんな時………

『聞こえるか真白………』

真白にとって聞きなれた声が聞こえてきた………











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