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有栖キャロの小学校物語
第20話 魔導師がやって来ました………(後編)
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「みんな………」

物陰から覗いていた真白は、一歩進もうとするが足が震えて全く動けないでいた。

「私は何て情けない………皆は私をいつも助けてくれるのに私は何も出来ない………」

悔しさで涙が滲んでくるがそれでも震える足が動かないでいた。

「動いて………動いてよ!!みんながピンチなの!!私の大事な………大事な友達が死んじゃうかもしれないの!!!」

自分の足を叩くがそれでも震えは止まらない。

「お父さん………私に勇気を………みんなを助ける為の力を!!」

宝石を握り締め、力強く祈る真白。
そんな願いはただ空に消えていくだけだと思ったその時だった………

「えっ………?」

宝石が強く蒼く光る。

「これは………」
『真白………』

そんな中真白にとって忘れない大事な人の声が宝石から聞こえてきた。

「お父さん………!!」
『このメッセージを見ていると言うことはお前の強い思いを感じたのだろう。………出来れば私のメッセージが再生されない事を祈っていたが………これはデバイスと言って魔法を詰めて置く記憶媒介と同時に使い手をサポートしてくれるものだ』
「私の宝石がキャロちゃん達が持っていたデバイス………?」
『このデバイスはスカイシャインと言う。いざと言う時のための戦う手段だ』
「戦う………?お父さん………?」
『こんな父親ですまん………雫とお母さんだけは巻き込みたく無かったが………済まない………』
「お父さん………」
『私がいなくても幸せになれることを私はずっと祈って………』

そこで音声ファイルは終わってしまった。

「お父さん!?」

何度呼びかけても反応は無い。

『………生体信号確認、識別コード………クリア。初めましてマスター、私はスカイシャインと言います』
「えっ?あっ、こんにちは………」
『マスター、命令を。私はマスターの為に作られました。マスターの思う通りに使ってください』
「いきなりそんな事言われたって………」

そう呟いてオドオドする雫。
その間にもフェンリルは止めを刺そうと口を大きく開けていた。

「だったらお願いスカイシャイン!!みんなを助ける力を………ううん、みんなを助ける為に私に力を貸して!!」
『イエスマスター。では先ず私の形を考えて下さい』
「形………?」
『そして起動呪文を』
「起動呪文………?」

いきなり言われ、何も知らない真白はただ混乱するしかなかった。

「えっとどうすれば………じゃ、じゃあ形は魔導師だし杖で………服装は………もうあれでいいや。後は起動呪文?それはどうすればいいの………?」
『私に決意の証を。自分の思いを伝えよと私のデータに残っております』
「決意の証………自分の思い………」

考え始め
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