暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
5話:猫とじゃれるは俺と幼なじみと金髪少女
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春を満喫している。
「お茶をご用意いたしましょう。何がよろしいですか?」
「任せるよ」
「なのはお嬢様と士様は?」
「私もお任せします」
「俺も同じく」
「かしこまりました。ファリン」
「はい。了解です、お姉様!」
今の会話からもわかる通り、ノエルさんとファリンさんは姉妹。しかしどうも姉妹にしては似ているところが少ない姉妹だ。
二人はそろってこちらにお辞儀をし、そろって部屋から去っていった。恭也さんと忍さんも、腕を組みながらうれしそうに(忍さんは特に)部屋を後にした。
残されたなのはは、すずか達が囲んでいるテーブルの、猫が座っている椅子に行き、先客の猫を抱きかかえ腰を下ろした。
俺?俺はそこの床に座って、猫のかわいらしい写真を撮り始めた。
「相変わらずすずかのお姉ちゃんとなのはのお兄ちゃんは、ラブラブだよね〜」
「見るからに楽しそうだもんな」
「あはは…うん。お姉ちゃん、恭也さんと知り合ってから、ずっと幸せそうだよ」
「家のお兄ちゃんは…どうかな…」
「少なくとも俺には、少し丸くなったように思えるぞ」
「にゃはは、そうだね。前より優しくなったかな…。それに、よく笑うようになったかも」
そんな何気ない談笑をしている俺達。そんな中、なのはの鞄から出たユーノが、一匹の猫に目を付けられているのを、横目で確認する。
「そういえば、今日は誘ってくれてありがとね」
「ううん。こっちこそ、来てくれてありがとう」
「今日は…元気そうね」
「へ?」
「なのはちゃん、最近元気なかったから…。何か心配事があるなら、話してくれないかなって…三人で話してたんだけど」
「…すずかちゃん…アリサちゃん…士君」
すずかの話を聞いたなのはは、順々に俺達の顔を見ていく。アリサに至っては、紅茶を飲みながら器用に片目だけでウィンクじみたことをした。
「あ〜、勘違いするなよ。俺は二人に最近お前の様子が変だけど、家ではどうなのとか聞かれただけだ」
「も〜、素直じゃないんだから」
「お前が言うな、生粋なるツンデレ少女が」
「なっ、ツンデレって何よ!」
「今度機会があって、俺の気が向いたら教えてやる」
「む〜!!」
お、アリサがむくれてやがる。一枚撮っとこ。
カシャッ
「あ、何許可なくアタシの顔撮ってんのよぉ!?」
「許可なんか必要ないだろ、写真の一枚や二枚」
「撮るんだったら、もう少しかわいい顔にしたのに」
「かわいい?プフッ」
「ちょっ、何笑ってんのよ〜!!」
アリサとそんな口論をしていると、突然何者かの悲鳴が部屋に轟いた。その悲鳴の主はユーノ。先程目をつけられた猫に追いかけられていた。
「あっ、ユーノ君!?」
「アイン、ダメだよ!」
お、これまた良い絵だ。一枚撮ろ。
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