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ソードアートオンライン―死神の改心記―
会合
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ンストップで狩り続けているにもかかわらず、それと同じペースで増えているのだ。
この手のトラップは、ある意味アラームトラップよりもタチが悪い。
アラーム式は宝箱を壊せばモンスターは消滅する、という具体的な目標が見える。だが、このトラップは宝箱ごとに設定された数モンスターを倒さなければならないと、終わりが見えないのだ。
一度に相手をする数は少ないが、精神的にしんどい。
「ああもう!」
半ばやけくそ気味に叫んで距離をとる。
間髪入れずに迫ってくる死神に向け、重四連刀スキル、“斬座”を放つ。
高威力、広範囲と早い出が売りの便利スキルだ。
銀色のエフェクトをまとった刀が、一撃一撃に重量級の両手斧でも振るったような低い轟音を響かせて前方の死神たちに炸裂した。
とはいえ、二十体すべてをまきこめるようなスキルなど存在するはずもなく。
重めのスキルに多い、長めの硬直時間によって静止した俺を二十の黒ローブが寄ってたかってフルボッコ。
「むう……」
軽く書いたが、これはマズイ。
こうしている間にも俺のHPは四分の一を切っている。
「こうなりゃ、あれで……」
俺には奥の手があった。
といってもすごいスキルとかそういう話ではない。ただ単に戦い方の問題だ。
情報が命のSAO、あまり使いたくはないのだが。
「そうこう言ってられる状況じゃないっしょ」
言って、準備のために再度後ろに下がろうと後ろに跳んで、地面にたたきつけられた。
後ろから切られたと気づいたのは、クリティカルヒットでレッドゾーン――十パーセントにまで落ちた自分のHPバーを見てからだ。
「転移!」
この世界に来てから染みついた自身の無意識の生存本能に従い、手が勝手にポーチをあさり、転移結晶を使う。
だが、その結晶が光ることはなかった。

「結晶無効化空間かぁ……」
高難度のトラップにつくことの多い割とメジャーなトラップだ。
その効果で、即効効果のある結晶群が使えなくなるのは、正直ツライ。
HP回復ならぽーションもあるのだが、アレは時間をかけたちまちまとした回復しかできない。
さっさとポーションつかっときゃよかったな。
そんなことを考える間にも、俺の体に鎌が振り下ろされる。
ラスト数ドット。
風前のともしびの命の前に、俺は異様に落ち着いていた。
数々の罪を背負ったこの命とやっとおさらばできるのだ。
我ながら適当だなぁ、と思う。
さっきは結晶まで使って生きようとしてたくせに。

そして、運命の鎌は振り下ろされ――

石造りの地面に火花を散らした。

俺は地面を引きずられていた。
薄暗い小部屋に吹いたのは、一陣の蒼い風。
俺の首筋をつかんで引きずっているのは、筋力値が足りないからだろう。
その代わりの敏捷性で、おれのからだが一瞬で小部屋の隅に移動
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