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SAO編−白百合の刃−
SAO6-兄妹の刃舞
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ずれ出る。そうならないためにも、ここで一気に決着をつけよう。

「ドウセツ、『赤い糸』をお願い」
「私に命を預けると?」
「うん。その方が勝率上がるし。ここでやられるわけにはいかないから、リスクを承知で挑みたい」

 今まで誰かと組むことを拒否った。それは誰か救えなかった後悔をしたくないから。“あの時”の想いなんてしなくなかった。でも、それだけじゃないってこと、頼もしいことを忘れていた。恐怖に勝る勇気と立ち向かう勇気が欲しいから、私はドウセツに向けて左手を差し出した。

「私と結んでくれるかな?」

 ドウセツは呆れた表情ながらも、どこか、あっさりとしていた。少なくとも嫌じゃなさそうで良かった。

「死ぬのは簡単よ。結べば死ぬ時は一緒になるわよ?」
「死ぬために結ぶんじゃない、明日も生きるために結ぶんだ」
「……それもそうね」

 私達だけの赤い糸が小指に結びついた。
 簡単には死なないよ。いや、死なせない。絶対に生き残って見せる。

「そして、ドウセツ! お願いが二つある?」
「何なの?」
「カタナ……折れちゃったから、一本くれないかな?」
「貸してじゃないのね」
「いやー……カタナがないとね……私は背中の細長い棍棒で戦わないといけないわけであって、全力出せないんだよね。それが駄目だったら貸してくれない?」
「図々しいわね」
「すみません。状況がヤバいので、もう一つの『ユニークスキル』を使用するので、カタナを私に!」
「……わかったわよ」
「助かる!」

 本当は今日あたりに、愛用のカタナの耐久を修復させるのと、予備のカタナも手に入れる予定だったから、手持ちにカタナの一本も持ってなかった。こんなことになるなら、最低でも予備はあったほうがいいわね。つか、結構基本なことじゃない? マジで気をつけよう。
 嘆息気味に頭に手を当てたドウセツは、仕方ないような仕草でメニューウィンドウを開き、アイテムスキルから雪のような純白のカタナを右手に取り出して、私に渡した。

道雪(みちゆき)と言うカタナよ。耐久もあるし、重みもそれなりに良い名刀よ」
「そんな良い物を渡すなんて……ありがとう、遠慮なく頂きます!」

 私は道雪を受け取り、ずぐさま道雪というカタナを装備した。

「そしてもう一つのお願い! もう一つの『ユニークスキル』準備するからさ、時間稼いでくれる?」
「本当に図々しいわね……
「ごめん。でも、迷っている暇はないんだ。状況的にもキツイから」
「それもそうね」
「やけにあっさりしているよね?」
「だって、私が死んだら貴女も死ぬんですもの」

 常に冷静沈着なドウセツはそういうと、気を引き締めて疾風の如く、『グリームアイズ』に駆け寄った。
 その間に、私はドウセツからもら
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