暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
SAO
〜絶望と悲哀の小夜曲〜
Negotiation:交渉
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そんな………ありえない…………《鍵》の媒介なくBBシステムにアクセスすることなど…………」
どっと冷や汗が頬を伝わり始めた紅衣の聖騎士が言った言葉は、レンの耳になぜか残った。
「
破壊
(
ミョルニル
)
………」
呆然と立ち尽くすヒースクリフの目の前で、ヴォルティスは白銀の塊を一息に振り下ろす。だが、またもや紫色の閃光が走り、ヴォルティスの攻撃は阻まれる。
───さっきと同じだ。
絶望的な思考がレンの脳裏を埋めたとき、先ほどとは違う現象が発生する。
カシャアァァーンッ!
ささやかな音がし、ヒースクリフの体がゴム鞠のよう遠くへとすっ飛んでいく。
何が起こった!?とレンが眼を凝らすと、バウンドしながら飛んでいくヒースクリフの頭上に、見慣れぬ紫のウインドウが浮かんでいた。
【changed into mortal object】──
不死属性解除のメッセージタグ。いや、この場合は意味合いが違うだろう。
恐らくあのウインドウは、茅場が操作しなければ発生しない現象なのだろう。そうでなければ、たちどころにリンチされるだろうし。
しかし、今回の場合は───
「どうした我が友よ。まさかそれしきのことで気を失ったりともしては居るまいな?そして、こうも思っては居るまいな?これしきで終わったとでも………!」
ずんずんとヒースクリフの飛んでいった方向に近寄っていく《白銀の戦神》の闘志は、もはやはっきりと目視できるようになっていた。それほどまでに、彼は目の前で知人が亡くなった事が赦せないのだろう。それを黙って見ていることしかできなかった、己自身も。
「…………忘れていたよ」
唐突に、土煙の中から返答があった。その声は、完全に平成を取り戻したようで、いつもの無機質さが戻っていた。
「ヴォルティス卿、君がこの世界で最大の不確定因子だと言うことをなっ!!」
語尾が跳ね上げられると同時に、土煙の中から猛烈な勢いで飛び出してくる紅衣の騎士。
ヴォルティスとヒースクリフ。
長きに渡ってアインクラッド最強の座を争った両者が激突する。それのもたらすインパクトによって、二人の足元に深いクレーターができる。そして突風がごとき衝撃波が、全員の顔を叩く。
だが、状況は圧倒的に茅場の不利だった。彼の言葉が真実ならば、
ヴォルティスは《鍵》たるマイを通さずに直接BBシステムにアクセスしたこととなる。恐らく、突然ヴォルティスの手の中に現れた白銀の光でできた物体は、それの影響だろう。
更に言えば、茅場はヴォルティス卿の最初の一撃で、一般プレイヤーに対しての絶対的なアドバンテージである破壊不能オブジェクト属性を真っ向からぶち壊されている。
そして肝心の両者の得物だが、ヒースクリフの呼
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