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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic2君が差し出す手は私の心を惑わせる〜Reverse:The SuN〜
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。おそらくフェイトやなのは達と出会っていたとしても同じように思っていたはずだ。想像してみる。フェイトやなのは達に、ヴィーザルと偽りの名前で呼ばれたらと思うと。

(何を馬鹿な事を・・・! 今の私は、あの子たちと親しくなる必要はないだろうが・・・!)

思っていた以上にショックを受けている自分と、はやてを含めたあの子たちとまた親しくなろうと考えている自分に呆れ果てる。

「ルシリオン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード・・・。なんや貴族さまみたいな名前やな〜。それじゃあよろしく頼むな、ルシリオンちゃん」

「え?」

「ん?」

今、はやては私の名前への敬称に、ちゃん、と付けなかったか? いや付けたよな。

「あーっと・・・はやて、と下の名前で呼んでいいかな?」

「うん、ええよ。わたしもルシリオンちゃんって呼ぶけど・・・ええかな?」

間違いない。ルシリオンちゃん(・・・)だ。男につける敬称じゃない。せめて君付けだろう。これは早々に訂正しなければ。コホンと咳ばらいをした後、「はやて。ちゃんではなく君だ」と告げる。するとはやては呆けた後、「それやったら男の子みたいやよ〜♪」とコロコロと笑った。ダメだ、完全に女と思われている。
何が原因だ? やっぱり外見か? それともルシリオンという名前か? ルシリオンとは、花のユリの一種でもある。花の名前イコール女の名前というわけか? いや、さすがにはやてがそこまでぶっ飛んだ思考をするはずもない。

「勘違いしているみたいだけど。私は男だよ」

「あはは。そんなすぐにバレるような冗談は通じへんよ。だってルシリオンちゃん。自分のこと、私、って言うてるし」

(それかぁぁぁあああああああああああああ!!)

一人称に問題があったか。ああ、確かにこの外見で一人称が私となれば、女と間違われるのは当然の帰結だ。そう言えば、かつてフェイトにも同じように勘違いされたっけ。だから一人称を私から俺に変えたんだった。

「それに、どう見ても女の子やん。男の子には見えへんよ。もし本当にルシリオンちゃんが男の子なら、女の子のわたしの立場はどうなんの?」

ほら、やっぱり来た。外見の問題。あと、君の立場がどうのこうのというのは知らんわ。改めて私が男であるということを告げる。するとようやく「ホンマに・・・?」信じてきた。真剣さや本気度を示すために真顔で「ああ、ホンマに」そう答えた。はやてのが移ってしまった。

「ルシリオンちゃんやなくてルシリオン君・・・?」

「イエス、ルシリオン君」

「・・・・嘘や信じられへん! 目も大きくて赤と青で綺麗やしっ、髪の毛も銀色でキラキラでサラサラやしっ、お肌だって白くてスベスベやし!」

「お、大きい! 声が大きいぞ、はやて!」


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