暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第18話 神殺しは強過ぎです!!
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(涙いっぱい溜めた目で睨まないで、こっちが悪いことした気になるから)

「レシェンテなら分かってくれるよね。もう立派な、大人のレディーなんだから」

 そう言って、優しく微笑んでみました。

「分かった。わらわは、大人のレディーじゃからな」

「ありがとうございます」

 このやり取りで、レシェンテは機嫌を直してくれたようです。

「ところでエクリア殿は、何処へ行ったのでしょう?」

「では、わらわが探して来てやろう」

 そう言ってレシェンテは、飛び出して行きました。

 レシェンテを見送った後、私は「よし、なんとかなった」と呟きました。改めて周りを見ると、全員の視線が私に集まっていました。

「レシェンテの扱い上手いのね」

 リタがそう言ってきたので、私は心外だと言わんばかりに反論しました。

「レシェンテは暗愚ではありません。ちゃんと言えば分ってくれるのです」

 この反論にリタとナベリウスは、ちょっと落ち込んでいました。

 暫く待つと、エクリア殿がレシェンテを連れて戻って来ました。

「私達よりギルバート様にお礼の品があります」

 エクリア殿の言葉に、セリカ様が頷きました。

「わらわが付けてやるのじゃ」

 どうやら贈り物は、装飾品の類の様です。

「目をつぶって首を出すのじゃ」

 私はネックレスの類かと思い、目をつぶって首を差し出します。しかし、首に付けられた感覚は……首輪?

 私は目を開けて、首元を手で確認します。……間違いなく首輪です。何故?

 私が不思議に思っていると、首輪の正体をエクリア殿が教えてくれました。

「マルウェンの首輪です」

 マルウェンの首輪……成長促進の加護が込められたマルウェンシリーズの中で、最も強力な加護を(ゆう)する首輪。言うまでも無く超貴重品。

「よろしいのですか? このような貴重な品を……」

 セリカ様は黙って頷いてくれました。その中に私への期待を感じ、感動で……

「うむ。こうしてみると、わらわがギルバートの主になった様じゃの」

 ……おこちゃまがぶち壊してくれました。(レシェンテ。お前は……)

 急速に冷え込むこの場の空気に、レシェンテも自分の言葉が不味かった事に気付いた様です。とたんにオロオロし始めました。

 私はこの光景に、不意に嬉しさが込み上げて来ました。セリカ様にとって、この平和な時間は何物にも代えがたい宝石(きおく)となると思ったからです。そう思うと、レシェンテの失敗が急に可愛く思えて来ます。そしてオロオロする姿が、急に可笑しく思えて来ました。私は耐えられなくなり、つい……。

「フッ……ククククッハッハッハッハッ…………」

「笑う
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