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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『保護』
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「敵は亡国機業(ファントムタスク)。目的はカスト候補生のISと予測することが出来ます」

 私が答える前にコールフィールド候補生が淡々とした声で答えました。

「ほう、戦力は?」

「ISが一機」

「一機? 実力は?」

「恐らく国家代表クラスに近いものかと」

「ほう……機体は?」

「米国第2世代『アラクネ』です」

「…………ふっ、『アラクネ』か。ということは例の強奪された機体かな?」

「恐らくは」

 コールフィールド候補生とニコラエワ中佐の会話が進みますが、『サイレント・ゼフィルス』については巧みに流しました。襲ってきたのは例の強奪された『アラクネ』ということにしたいみたいです。
 コールフィールド候補生はあの時まるで何をしてくるのか分かっているような言葉を言っていましたし、十中八九『サイレント・ゼフィルス』はイギリスから強奪されたものなのでしょう。しかし極力他の国には知られたくないっていうのは当然の感情でしょうね。私でも『デザート・ホーク』が強奪されて他国の人が襲われた場合真実を隠します。国に与えられる損害はなるべく少なく、それが鉄則です。しばらく二人の会話が続きますが、コールフィールド候補生は全てを『アラクネ』として機動、武装、特徴まで入れ替えて話しています。ものすごい適応能力です。

「そうか。で、最初に狙われたカスト候補生はどうだったかな? 敵の実力と言うのはどう感じた?」

「え! わ、私ですか!」

「当然だ。最初に狙われたのは君だ。第2世代でも強奪できると考えた根拠が敵にはあるはずだろう?」

 ま、まあそうなんですけど……コールフィールド候補生の方を見ると『どうか話を合わせてください』という顔でこちらを見ています。こ、これは責任重大ですね。でも私は話してるとボロが出そうですしここは話を上手く反らすべきでしょうね。

「実力や狙われた根拠……というのは分かりかねますが……情報が漏れていたというのは確かです」

「工作員ということか?」

「はい、私が民間の旅客機で出国するのはごく少数の人しか知りませんでした。考えたくはありませんが恐らくは……」

 そう、今冷静に考えればそう考えるしかない。あまり考えたくない可能性だったけど……
 私が今日出国するのは一部の人しか知らなかったはず。しかも民間機ともなると更に幅は狭まります。正確に言えば私の両親、ISの調整をしてくれた開発室の人、オリヴィア・ウィルソン国家代表とクロエ、後は見送りに来てくれたスミス候補生管理官。後は多分政府のIS責任者さんとか私の知らない偉い人。その中に誰か妖しい人がいるのかと言われれば……正直言えば誰も疑いたくありません。両親は言わずもがな、開発室の人はいつも私の無茶を聞いてくれていま
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