第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第27話:怪しいイケメンが居る…俺レベルのイケメンなら、怪しくはないのだろうに…
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(エンドール城)
リュカSIDE
俺の目の前でエンドール王が嬉しそうにアリーナを褒めている。
馬鹿決定だ!
そんなに娘を嫁にやりたくないのなら、ノリでも言うんじゃねー!
まぁ尤も…今回アリーナが優勝出来たのも、この馬鹿が協力したからに違いない。
俺が使ったイカサマを、全て合法にしてのけたのはこの馬鹿だ。
レミーラを見て、文句付けてきた客を脅し、黙らせた上で合法と認めたのはこの馬鹿だ!
でも口を開くとこの馬鹿に文句を言いそうなので、我慢して喋らない様にしている。
事前にブライも馬鹿に言っておいたらしく、俺には話し掛けないのでひたすら黙り続けている。
言いたい事が言えないのって嫌だなぁ…
そう言えば決勝戦が始まるって時に、対戦相手が行方不明になったのには驚いた。
係員の数人が、何度も俺に対し『本当にデスピサロ殿ではないのですか?』と確認に来たのだが、俺は『こんなイケメンが他に居る訳ねーだろ!』と言って払い除けたよ。
大事な決勝戦を前に、何も言わずに居なくなるなんて怪しすぎる…
俺ならそんな怪しい事はしない!
『飽きたから帰る』とか言って帰るね! 止められても『うるせー!』って帰るね!
「ではアリーナ姫達はこれからサントハイムへ帰られるのかな?」
「はい! お父様に優勝の報告をしたいので、直ぐにでも帰ろうと思ってます」
いい加減耐えるのに飽きてきた俺…気持ちが伝わったのか、馬鹿も話を終わらせようとしてくれた。
「しかし残念だったな…北の海域で嵐が起きなければ、北方の王国『バトランド』からの船も間に合い、多くの観客がアリーナ姫の勇姿を轟かせることが出来ただろうに…」
どうでも良いよそんな事…話し長ーよ。
リュカSIDEエンド
(エンドール城)
「なぁ…もう行かね?」
エンドール王の長話に飽きたリュカが、周囲を青ざめさせる口調で切り出した。
「な、何を急に!?」
胃の痛む思いで問い返したのはブライ。
「飽きたんだ…早くアリーナパパに報告しに帰ろうぜ!」
「う、うむ…そうだな…長々と引き止めて済まなかった…サントハイム王によろしく伝えてくれ…」
空気を読んだエンドール王は、アリーナ達(主にリュカ)に気を使い退出を促してくれた。
素直にエンドール王の行為を受けたアリーナ達(ブライ)は、帰り際リュカに思わず釘を刺す。
「もう少し我慢できんのか!?」
しかし、この一言もあと少し我慢すべきで…
「だってあの馬鹿話し長〜んだもん! 娘の人生と、自国の未来を、ノリで台無しにしかねない事をするクセに、グダグダ話だけは長ーんだよ!」
普通の声でも聞こえるのだろうに大声で言い切り、エンドールの王室を硬直させるリュカ。
こ
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