第三十八話
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、ブリギッドはあなたからご覧になってどんな方なのでしょう?教えてはくださいませんか?」
やさしげな声と表情で尋ねる彼女にこの若者は顔を赤らめ
「お頭は……ブリギッド様は、あなた様と本当によく似たお顔立ちではありますが、厳しく、強い方です。でも時々はあなた様のようにやさしげで……」
「わたくしはマディノの傭兵ではありません。ただ生き別れの姉を探す哀れな女なのです。もし、あなたにわたくしを憐れむお気持ちが少しでもございましたらお力を貸してはいただけませんか?」
既に俺は縄をかける手を休めていた、エーディンさんはそれをほどくと彼の手を握る。
顔を真っ赤にした彼はエーディンさんから照れたように視線を外すと
「お、お頭にはずっと世話になってました。あなた様がその妹さまなのでしたらオレがどうして断れるでしょう……やつらと戦うのにオレも参加させるのは勘弁してください。でも、知ってることは全部話します」
俺達みんなが彼に礼を述べると、彼は照れ臭そうにしていた。
情報を聞き出し、それをヴォルツへと知らせた。
そしてヴェルリーには一人護衛をつけ、町のほうへ向かってもらう。
海賊たちは明け方に襲ってくるであろうこと、そして人数のほうも詳しく知らせた。
打ち合せている内にベオウルフが戻ってきたので新しい情報を知らせ、再び町の方へと向かってもらった。
朝焼けはまだ訪れようとしてはいなかったが空は白みはじめ、カモメの鳴き声がちらほらと聞こえてくる。
水平線のほうに見える五隻の船影がじわじわと近付いてきた……
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