暁 〜小説投稿サイト〜
なりたくないけどチートな勇者
14*よくある使えない人
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子の目的か。

「エリザ、恐ろしいこ!」

「は?」

「あ、いやすまんつい。」

ほんとに無意識で声が出てしまった。

「姫様、将軍はどうするんですか?」

忘れてた、馬鹿将軍の存在。
つか、いまさらだけど名前しらねぇ。

「あんなやつ、縛り首だ。いや、いっそさっきのナルミがやった奴を延々聞かせるか…」

なにをのたまうこの娘。

「やだよ、主に自分が。なぜにずっと奴のために能力つかわなならんのだ。だったらいっそ平の兵士から再出発してもらえ。」

「お、いいな。よし、奴にはもう一度雑用から始めて貰おう。」

まじで?思い付き言っただけだよ自分。

「まぁ生きてたらの話しだがな。ちなみに、これは最高指揮官からとしての一時的な罰であって王都へ戻ったら今度は軍事裁判にかけられた後に正式な罰が決まる。まぁ間違いなく極刑だろうが。」

あぁそうなん。
ぶっちゃけ奴の末路なんて興味無いです。

そんなこんなをしてるうちに、兵士の回収は終わったようだ。
ちなみに将軍は生きてたっぽい。

回収しに行った全員が戻ってきたのを確認して、エリザが号令をかけた。

「よし、いったん砦に戻るぞ!」

それに従い竜乗る兵士達。

「先生、いきましょう。」

「……ヤダ。」

竜は、酔う。
あいつらまるでジェットコースターなんだもん。
それに一時間近く乗ってごらん、死ねるから。

「…帰れませんよ?」

……ハァ。
仕方がないので渋々乗る事にした。
ついさっきも乗ったのに………





しかし、一つ不思議に思う事がある。

なんで奴らは魔獣を使わなかったのだろうか。

確かに逃げていった人達から魔獣は無意味だとか報告されてるかも知れないけど、それは普通、信じてもらえないのではないか。

信じて貰えたにしても全く使わなかったのはおかしい。自分なら真っ先に使って一人でも多く倒そうとするのに…

魔獣が切れたのか、召喚できる奴が捕まったのか……

どっちにしろ、ゲームとかではこうゆうのは何か裏があるからなぁ。

…まぁ、自分が考えてもしゃーないか。
所詮自分だしね。

せいぜい頭の片隅に置いておく程度にしときましょう。




「ナルミ!早くしろ!置いて行くぞ!」

「あー、ごめんごめん。」

とりあえず、今はこのトカゲの上で酔わないようにがんばろう。
それが今自分に出来る最善の策。

「よし、ではいくぞ!!」

え、ま、ちょ!
まだ心のじゅんびィ〜〜ヤァ!!!?


もう、竜なんて嫌い……。





ちなみに余談だが、このあと自分は。

「あーもう!なんでこんなことしちゃったかな!!」

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