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第十話 決起
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HP残量があとわずかだったからだ。

「よっしゃー。やってやったぜ、こんちくしょー……」

その呟きを最後に床に崩れ落ちそうになって、素早く回り込んできた誰かに支えられた。

「信じてたよ、ジル。助けてくれてありがとう」
「なに、俺が勝手にやっただけさ」

俺は寄り添うカズラを見詰めると、口を開いた。

「それにこちらのほうこそさ。信じてくれて、ありがとう」

信じていた、という一言に救われたような気がして、俺は静かに目を閉じた。

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