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転生者拾いました。
霧の森
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。オレはこの柔らかさを調べるため少し動いてみた。

「ちょっ、カズヤ……。」

 こ、これは………!
 オレはこの柔らかさに心奪われた男だ!
 オレはこの柔らかさをもっと堪能したいと思い、そこでモソモゾする。しかしなんという弾力性、そしてハリ。こんなものは体験したことがない。

「あっ、ちょっと、やめ……。」

 むふー!

「や、止めなさいって!」
「げふっ!?」
「あわわっ!?」

 今度は腹部に強烈な衝撃が。そして刹那オレは浮遊感を味わい、背中から苔むす地面に落ちた。
 そしてなぜかセリナが降って来た!?

「おふっ!?」
「きゃう……。」

 セリナはオレの胸の上に落ち、オレと目があった。しばしの沈黙。
 そしてみるみる紅潮していく。

「イ、」
「イ?」
「イヤァァァァァ!!!?」

 バチーッン!

「ぶはっ!?」

 ぶ、ぶたれた。誰にもぶたれたこと無いのに!
 オレは左頬に強烈なビンタを喰らい首があらぬ方向に曲がった。端から見れば見事なモミジが咲き誇っているだろう。

「な、なぜに?」
「あ、あなたが……!」

 オ、オレが何をしたと?
 それといつまでオレの上にいるつもりだ?
 状況はというと、セリナが顔を紅潮させオレに馬乗りしている状況だ。読者諸君変なことは考えないように。

「あなたがモソモゾしたから……。」

 モソモゾ?何のことだ?

「あのー、自分何かしました?」
「自分が何をしたかわからないっていうの!?あ、あなたは私のお腹を……。」
「お腹を…?」
「ま、(まさぐ)ったじゃない……。」
「……は?」

 弄った?オレが?セリナのお腹を?
 そんなはずはない。俺は手を動かしてセリナのお腹を弄った覚えはない。

「私のお腹の上でモゾモゾしてたじゃない……。」

 確かにモゾモゾはしていた。だがしかし……。いやまさか……。

「まさか…、お前の上でやってた?」
「カズヤのバカーっ!」
「手をおろせ!まだつながっ、ぐふっ。」

 二度もぶった、親父にもぶたれたこと無いのに!

「……ぐふ……。」
「もうお嫁にいけないよ……。」

 そんなことはない、オレがもらってやる。……なんて口が裂けても言えないが。

 それにしても今日は厄日か?
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