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SAO編−白百合の刃−
SAO36-白の妹、黒の兄
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のか?」
「ん?」
「その回避力……俺にとってはすげぇ厄介だ、ぜっ!」

 間合いを詰めるために、兄は地面をおもいっきり蹴った。

「お互い様、って言うことねっ!」

 私も地面をおもいっきり蹴り、迎え撃つ。
 そして、黒の剣と白の刃が交差した。



 『怒涛の快進撃』のギルドハウスで、アスナ、リズベット、シリカ……帰ってほしいセンリさんの四人が訪れ、みんなで一緒に昼食をいただいた。味の感想としては、基本的に酸味と甘みがしっかりとした味。スープはピリ辛味で差別化を果たし、サラダはやや薄味なもののメインがしっかりしているので丁度良かった。赤一色のフルコースにしてはバランスが取れていたと感心する。特にドリンクはレシピを提供してほしいと思えてしまうほど美味しかった。できればアユミに教えてもらうことにしよう。
 
「へぇ〜……キリト君とキリカちゃん、そんなことやっているんだ」

 昼食を食べ終えた後、センリさんがキリトとキリカは何をしているかと訊ねると、正直に一対一のデュエルで特訓をしていると伝えた。

「『黒の剣士』キリト君と『白の剣士』もとい『白百合』キリカちゃんのデュエルね……」

 センリさんは微笑いながら大きな独り言を呟く。わざとみんなに聞こえるように独り言を呟いたに違いない。ただそれが、何をもって言っているのかはわからない。

「……何が言いたいんですか?」
「あら、聞こえちゃった?」
「白々しいです。苛立つのでやめてください」
「あたしはそんなつもりじゃないんだけどなぁ〜。もう、ドウセツちゃんのおこりんぼさん」

 うざい……。誰もセンリさんのぶりっ娘なんて望んでない。そんなうざいセンリさんに対して自然とため息をつく。日に日にうざくなってくるのはなんとかしてほしいわね。

「ドウセツの割には、ずいぶんと翻弄されているじゃない」

 どこか嬉しそうな顔をしているリズは話しかけてきた。

「私にだって苦手な人くらいいるわよ……」
「へぇ〜、あんたにも苦手な人いるんだね。でも確かに、ドウセツが苦手なのはなんとなくわかるわね」

 わかっているなら、助けてほしいんだけど……。
 でも、それを言ったらセンリさんの思うつぼになりかねない。センリさんは私の新鮮な反応を見て楽しむ人だ。それにここで助けを求めることはリズに借りを作ってしまうことになる。マイナスばかりしかないので、自力でセンリさんの思い通りにさせないように努力をするしかなかった。

「それで、わざわざみんなに聞こえるように独り言を呟いたセンリさんは何がしたいんですか?」
「なぁに、簡単なことよ。キリカちゃんの魅力をドウセツに語ってもらおうって言う、前フリ役を買ったのよ」
「結構です」
「え〜つまんない」
「つまらな
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