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なりたくないけどチートな勇者
13*なんたら無双
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ね、自分。
激しく後悔しております。

ちなみに自分はデッキ破壊にはどうやっても勝てません。

とかくだらないこと考えてると、後ろからバリスの声が。

「ナルミ!また魔獣が!」

んー?
うげっ!今度は四体!?
やめてくれよもう。

とりあえず。

「…トラップカード、『激流葬』。」

ゴバァァァ!

どこからともなく現れた水が、水栓トイレよろしくな流れをしながらでてきた魔獣を飲み込んで、魔獣ごと消えた。

イヤなやられかただ。

水が無くなってしばらくすると、敵の兵隊さんたちが

「うわぁぁぁぁ!」

「ま、魔獣が!魔獣全部がやられるなんて!」

「何なんだよ!どんな怪物がいるんだよ!?」

「うわぁーーん!!死にたくないよぉー!!」

大混乱しながら、逃げ惑いはじめた。

まさに阿鼻叫喚と表すに相応しい光景だ。
しかし最後の一人よ、死にたくないなら兵士になるな。

と、どう収拾つけようかと考えていると

「静まれぇい!」

なんかあちら側の、緑の髪で、髭ふっさーなリーダーっぽいの(ごつい、鼻が潰れてる、生理的になんか嫌な容姿。)が喝をいた。
それに伴い、火のついたピクミンの様だった敵兵士達がピタリと止まった。

「まだ魔獣ならいる!兵の数もこちらが多い!こちらが負ける道理など無い!腐っても帝国の兵士ならこれくらいでうろたえるな!!」

と、彼が叫ぶと途端にビシッと兵士達は隊列をもどし、最初の状態に戻った。
でも大多数は顔が青く、振るえている。

とりあえず、しばらくはこなさそうなので、こちらもやることやりますか。
そう思い、自分は未だに泣いている姫に近寄って声をかけた。

「エリザ姫。」

すると、姫は一瞬ビクッと動いて、恐る恐る自分を見てきた。

「もう自分は怒ってない、だがそっちももうあんなこと言わないでくれ。
ぶっちゃけあれは、自分にとって最大の心の闇でね。
そして、自分も言い過ぎた、すまなかった。」

「……私も、ごめ、んなさい。これ、からは、きをつけます。」

自分が謝ると、多少呂律が回ってないが、姫も謝ってきた。

「うん、でもそんなに気にしないでもいいよ。
ただ今まで見たいな我が儘は少し控えて欲しいけど、いつもの姫のままが一番いい。」

「…うん、わかった。」

うん、これにて一件落着。……多分。

よし、あとは…

「んじゃ、話も着いたし行きますか。」

あそこの敵さんだけですね。

「…ナルミ、あいつら倒せるか?」

「ん〜?大丈夫でしょ。」

そう言いながら、パジャマ代わりに着ていた黒ジャージの上を脱いだ。
Tシャツのが動きやすいもんね。
もちろんこれも黒、無地の黒。
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