第三十七話
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ろう。
迎えに来た護衛に守られてクロード様、エーディンさん、シルヴィアは昨日と同じ宿屋へとすぐに戻って行ったが エーディンさんには特に女剣士の護衛が数名付けられていた。
しばらくの作業の後、俺のやることも無くなったのでレイミアの部下へ宿へ戻ることの言伝を頼み、そのまま帰路についた。
宿へ戻ると併設の食堂のテーブルには一同が待っていてくれた。
明日以降レイミアを交えていろいろと話し合おうという運びになった。
彼らは食事のほうは終えていたようだが俺の分を頼んでおいてはいてくれて、布巾のかかったそれをありがたくいただいた。
すっかり冷えてはいたものの、今日は一日何も食べて無いようなものだったのでこの上無いごちそうだった。
用意しておいてくれた皆の心遣いが、まさに心身ともに沁み入った。
宿の人にはお湯を頼んでおいたので、寝る前に体を清めて眠りにつこうと思ったが、気になったので宛がわれた部屋では無く女性陣の部屋の前で毛布にくるまり武器を抱えて廊下に座り、目を瞑った。
翌朝、それはただの取り越し苦労とはわかったものの……体の節々が痛む。
それでも柔軟やストレッチに加え、起きて行動している内に気にならなくなるものだ。
朝食を終えた後、レイミアはまだ来ないが時間を持て余すよりはと話し合いの時間を持った。
「昨日は皆さま、大変お疲れ様でした。まだ、その疲れも抜けぬ内に申し訳ありませんが、今後について相談したいと思います。よろしいでしょうか?」
「……さしあたってはエーディンさんの姉君についてですね?」
「その通りですクロード様。 昨日の騒ぎではブリギッド様を拉致しようとしたと海賊は申していました。 つまりは海賊達も彼女の所在を掴んでおらず、そして敵対していると思われます」
「ねぇ、海賊と争っているってことはブリギッド様は海賊じゃ無いってことなのかも?」
「うん。 レイミアの話にも非合法の商売から普通の仕事に方針変えて海賊のグループから孤立しているってあったし、それもあるかもしれないよね。海賊仲間から抜けるのは許さないって感じで制裁を受けているのかも知れない」
「もう海賊じゃ無いんだったら、協力して海賊をやっつけるっていうのはできないの?」
「それが出来れば一番だけど、まずはこちらも戦力っていうのは無いしね。レイミアの傭兵隊は彼女のものだしこっちの思い通りに動かせるとは限らないからなぁ、今は違ったとしても元々は敵対してた同士だもの。 なによりブリギッド様と連絡を取る手段が無いし……」
「あの……」
エーディンさんが提案した策に俺たちは乗ってみることにしたが、それはやはりレイミアの傭兵隊が必要なだけに彼女の到着を待つより他無かった。
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