第八話 オスティアは落ちず
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「これは、アスナはんのコピーで黄昏の姫御子のスペックを全て備えた魔法生物や、此をアスナはんの代わりに生け贄にすれば、アスナはんは晴れて自由の身や」
月詠の言葉にアリカの顔に喜色が見えるようになる。
「月詠殿、それは真か?」
「真も真、この月詠嘘を言う事はありゃへん」
「姫さん、これで姫子ちゃんは助かるんだよな」
「そうじゃ、アスナは助けることが出来るが……」
アリカの顔色が優れないのをナギが心配する。
「姫さん、どうしたんだよ、姫子ちゃんも助けられたんだぜ」
「しかし、妾がこれからする所業でオスティアは浮いていられぬのじゃ」
「アリカ殿、それはいったい?」
「ゼクト殿なら判るじゃろうが、オスティアは魔法の力で浮いている浮遊都市じゃ、それが広域魔法消失現象を消す際に反動でこの地の魔力が消え去るのじゃ」
その言葉に驚愕する皆。
「アリカ様、別の場所で儀式をするわけにはいけないのですか?」
「そうじゃ、別の場所ならば」
「そうは行かないのじゃ、この地でライフメーカーが発動した術式詠唱じゃ、此処でしか解除が出来ない事なのじゃ」
「その為に、オスティアの全域に避難措置を発動するのじゃ」
アリカの悲痛な叫びに皆が押し黙るが月詠の言葉に皆が驚く。
「アリカはん、オスティアに避難措置なんぞ無用やで」
「月詠殿、それはどうしてじゃ?」
ニヤリと笑う月詠が先ほどの宝石より更に大きい蒼色の宝石を浮かばせながら見せる。
「此奴は、ライフメーカーや、流石に2000年以上存在しているだけ有って凄い魔力やな、うちに比べたら遙かに下やけど」
「その宝石が?」
「そやで、うちの魔力で封印したんや」
「あの時突然消えたのはその為だったのですか」
皆が皆驚きの表情で月詠と宝石を見る。
「月詠殿はいったいぜんたい何者なのじゃ?」
「秘密でっせ、アリカ殿」
「益々興味が湧いてきますね」
「変態に知られる程、脇は甘くないで」
「それはそうと、その宝石をどうするのですか?」
「流石、タカミチ少年探偵団やな。ライフメーカーが魔法世界の崩壊を救おう言うんやら、その意志を尊重して、魔法世界崩壊のリミットを先延ばしする為のエネルギー源に成って貰おうと思うてな」
「どの様に、行うのじゃな?」
「ゼクト、簡単な事や、魔法世界の崩壊の原因はマナの枯渇にもかかわらず魔法をバンバン使う事だけど、今更魔法を使うなと言っても、MM辺りは聞かないやろうけどな」
「そうだな」
「其処で、マナが足りなければ、補充すればいいと訳や、バッテリーがあがったら充電する様な物や」
「つまり、充電池役にライフメーカーを使うと言うわけか」
「アリカはん正解や」
「最早、神の領域に近い気もしないでな
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