第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第25話:権力欲って凄い…色んな人種がそれに群がってくる。
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
(エンドール城−コロシアム)
クリフトSIDE
私達が試合場へ上がると、既にアリーナ様の紹介が終了しており、最終予選を戦う選手達で舞台は盛り上がっていた。
「何だか皆さん強そうですね…」
気の弱い私は、周囲の雰囲気に飲まれたのか、リュカさんに小声で弱音を吐く。
「そうか? 予選だけだったら問題ないと思うよ…今のアリーナなら、全力を出し切れれば予選だけでなく本戦も大丈夫なはずだ。問題なのは決勝戦だね…相手の事を見た事ないけど、聞いた話じゃ強いらしいよ」
リュカさんは相変わらず飄々としており、アリーナ様に絶大な信頼を寄せている。
でも…リュカさんの仰る通りかもしれない。
何より我々が弱音を吐いては、実際に戦うアリーナ様に失礼だろう!
「そ、そうですよね! アリーナ様なら勝てますよ! 予選も本戦も軽く圧勝してくれますよ! きっと決勝だって…」
「う〜ん…決勝はどうだろうか?」
「な、何を言われるんですか!? 何か『デスピサロ』の情報でも持ってるんですか?」
「うん。さっき鉄の爪を買いに行ったらね…『あれ? あんたデスピサロ選手では?』って、間違えられたんだ」
「………リュカさんがデスピサロに似ていた…って事ですか?」
「うん、そうなんだ! こんなイケメンに似てるなんてあり得ないよね!? …って事は、要注意だよ! イケメンは凄いから…体力が凄いからね!!」
「……………」
どうしよう…全然役に立たない情報だ…相手したくないな…
暫くするとアリーナ様が我々の下に戻り、早速試合が開始するみたいです。
緊張こそはしてない様子ですが、少し不安げな顔でリュカさんに近付き話しかけております。
「ねぇリュカ…本当に大丈夫かな?」
「何が心配なの? 今のアリーナなら、簡単に勝ち進めると思うよ」
「だって見てよ…対戦相手に女の子が居るよ…何でお姫様との結婚が掛かってるのに、女の子が出場してるの? もしかしたら私達と同じで、お姫様を助けるのが目的かもしれないわよ…倒しちゃっても大丈夫かな?」
確かに…良く見ると、対戦相手の中にはバニーガールの恰好をした可愛い女性が混じっている。
「女の子!?………あぁ、アレか!」
「“アレ”って言い方は酷いんじゃないの!?」
「だってアレ…男だよ! 匂いで判るよ…完全に男だね! 今はちょん切っちゃったかもしれないけど、昔はエノキが生えてたね!」
「えぇ!? アレが男ぉ〜!? だってオッパイが私よりあるわよ!」
まさに驚きです!
あの方が男性とは…見る限りは可愛らしい女性なのに…何でこの距離から判るんでしょうか?
…って、匂いって何ですか?
「確かにオッパイ大きいねぇ〜…でも僕の昔の知り合いに、アレより女みたいな男が居たよ。すんごく可愛い男が居
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ