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武で語るがよい!
謝罪とフェレット
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えて目を瞑った。
ここでふと鉄塊を使おうか? と悩んだが、そんなことをすれば一般人のバニングスさんの手がこちらを叩いた反動で、骨折する可能性があるからそんなことはしない・・・。

今思えば、授業が終って直にバニングスさんに謝罪すれば良かったのでは? と後悔の念に囚われそうになるがもう遅い、今は来るべき痛みに備え目をきつく閉じた。

だが、何時まで経っても頬に来る衝撃は来なかった・・・・・・あれ? 何で殴って来ないんだ? 俺は恐る恐る目を開くとその刹那、バニングスさんにデコピンされた・・・はて?

「ハァ・・・一応アンタが反省してるって事が解ったから、今日はそれで許すわ・・・だけど!
今度またやったら本当に殴るわよ」

バニングスさんは目を閉じため息をして今回のことを許すと言葉を発した。
良かった、助かった等の感情が俺の中に芽生え始めるのだが・・・何かこう……自分で納得できないモヤモヤ感と言えばいいのだろうか? それとも罪悪感と言えばいいのだろうか?
取り合えずこのまま終るのは俺にとって後味が悪い……

「ありがとう、バニングスさん・・・でも一応けじめとして今回の件は貸しって事で何時か返すよ」

「ハァ・・・アンタって律儀ね」

「あはは・・・まぁ一応礼儀だからね」

自分で言っておいて、ちょっと恥ずかしかったので俺はバニングスさんから目を逸らし、自分の後頭部をポリポリと掻いた

「まぁいいわ、それじゃあ貸し一つって事にするわ」

「ありがとうバニングスさん」

「いいわよ別に・・・それよりも授業が始まるから早く教室に戻るわよ」

貸しを作るという事に了承したバニングスさんは、自分の腕時計をちらりとこちらに向けてくる。その時計が示している時間は何と9時59分・・・後1分で授業が始まろうとしているのである。

「ホントだ! 時間がヤバイ、早く戻ろバニングスさん!」

そうして俺とバニングスさんはまたもや走り、自分達のクラスへ足を運んで行く……
だが、その顔はさっきまでとは違い互いに納得したように顔を綻ばせていた。

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Side アリサ

神田 誠……クラスの男子に人気があって、いつもスポーツをして楽しんでいる男子だ……しかし彼は部活動には参加せず、自分がするのは友達とのスポーツや体育の授業ぐらいに止めている変わり者……そして、神田はスポーツだけではなく、成績も優秀な点がある。

前に行われた5教科のテストで私は486点だったのに対し、神田は私よりも高い492点
だった……それなのにも関わらず神田は『ヤベ! 小学生問題ミスったぁ!』とこの世
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