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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 覚醒編
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アーベルは考えた末に、発言した。
「そうだな、これ以上、異世界への進入を許さないで欲しい」
「それは、難しいところだな」
白い部屋の中から、アーベル以外に誰も存在しないにもかかわらず、どこからともなく声が流れ出す。

「この世界の神だろう?」
アーベルは質問する。
「神だからといって、全知全能ではないさ。
とりあえず、できることとできないことを言おう。
貴様が召還された原因となった呪文だが、今後、無効にすることなら可能だ。
呪文の内容は呼び出すことになっているが、対象となる世界からの流入を、自分の管理下で遮断させることで、呪文をとなえても「効果がなかった」ことになる。
一方で、あっちの異世界からの強制介入については、難しいところだ。
最近行われた介入については、排除方法を確立している。
だが、完璧ではない。
今は問題ないが、将来的には破られたり、破ったりという繰り返しが続くだろうな。
あとは、一度介入された場合は、移転元からの送還以外に、物理的に排除するか、本人の希望がなければ無理だね」
神と自称する声は、よどみなく話すと、しばらく間をあけた。

「それと、闇の世界からの召還は、当面、止めるすべはない」
「なぜだ?」
「ゾーマと戦った貴様なら、解るだろう?」
「いや、いろいろ想像することはできるが、それが正しいとは限らないだろう。
俺なりに推測しているのは、闇を浄化させるために、モンスターを出現させる必要があるということか?」
「貴様も解っているではないか」
「いやいや、もっと可能性の低そうな仮説もあるだろう。
ゾーマの本体が、闇の世界にあって、アレフガルドに存在するのは仮の肉体だからとか」
アーベルは別の仮説も指摘する。
「他には闇の世界は、闇が訪れるたびに接続されるとか。
今のアレフガルドのように。
俺の思考の外に出れば、いくらでも理由がこじつけることができるだろう。
それこそ、この世界の外に何があるのか解らない限り」
「やれやれ、そういった思考実験こそが楽しいのではないか。
貴様もそうだろう?」
「神様ほどではないさ」
アーベルはため息をついた。

「ところで、逆に本人が望めば、異世界に行くことができるのか?」
「あちらから、接続があって、本人が戻ることを希望すれば可能だな。
ただ、貴様のようにあっちの世界の体がどうなっているかわからない状態であれば、戻った先での保証はできない。
魂がさまよう状態になるのか、死んだ体に宿ったまま何もできなくなるのか」
アーベルは話を静かに聞いていたが、
「ちょっと話がずれるが、この世界の体とは、魂のための器という認識なのか?」
途中で口をはさんだ。

「それは、定義と認識によって、答えが変わる話だろう」
「そうだな」
「まあ、基
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