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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 覚醒編
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本的には相互依存関係にあると考えてもらってかまわない」
「なるほどな」
アーベルは、感心した表情をした。

「話をもどすが、こちらの住民が移動することはできるのか?」
「理論上は、こちらの召喚呪文と同じことなので可能だろう。
だが、召喚した世界で体をどう用意するかが問題だ」
「そうだな。
俺のように、魂の抜けた身体が用意されていなければ意味がないか」
「まあ、召喚した世界における魂の器の定義にもよるさ。
たとえば、ぬいぐるみにも魂が宿ると考えたら・・・」
「人の身体に宿って良かったよ」
「そうか・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−



第7研究所の襲撃事件から、二週間が経過しました。
私とクリスお姉ちゃんが、別の世界に飛んでから1ヶ月が経過しました。
別の世界では、3ヶ月ほど暮らしていましたので、こちらの世界との時間の流れが異なる可能性があると、斑鳩さんは推測しています。

今日は、試験の再開のため、私とクリスお姉ちゃんは第7研究所を訪れています。
研究所は、至る所破壊された跡がありますが、ブルーシートに覆われて表面からは被害の状況が解らないようになっています。
ちなみに、研究所襲撃事件については、世間では配水管の爆発事故という扱いになっています。
「襲撃事件となったら、極秘裏に進めていた研究のことが漏れる可能性があるからね。
とはいえ、ある程度情報が流れているだろう。
鼻の下を伸ばした先輩によってね」
白衣を着た青年が、斑鳩さんに冷たい視線を向けます。
「そうそう、茂市のせいで、私たちはいい迷惑だ」
迷彩服をきた、深垣さんは斑鳩さんの背中をびしばしと叩いています。

「痛いじゃないですか!」
「止めて欲しかったら、研究所の修繕費を立て替えることだな。
概算で7億円程度だと聞いているが」
深垣さんは、いたずらっぽく笑っています。
「5億円の宝くじが当たっても、まだ2億足らない・・・」
斑鳩さんは手にしている熊のぬいぐるみを抱えながら黙ってしまいました。
「おい、茂市。
そのぬいぐるみは、あのガキの持ち物じゃないのか!」
「いや、俺がプレゼントしたものです」
「そうか、・・・。
茂市、もしよかったら・・・」
「先輩にはあげません」
「・・・そうか」
深垣さんは、大きなため息をついて俯いてしまいました。
「それに、このぬいぐるみは、あ・・・」

「そんなことより、はやく実験を再開しましょう」
クリスお姉ちゃんが、白衣の青年に声を掛けます。
「そのことなのだが、・・・」
いつもは表情を変えない青年は、珍しく険しい表情をしています。
「君たちのお姉さんがいる世界には移動できない可能性がある」
「どういうことですか」
クリスお姉ちゃんが、青年の目の
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