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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 帰還編
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、助かったようです」
ムッツリさんは、袋から金色のお面のようなものを取り出して、ソフィアさんに手渡します。
「ロマリア王家に伝わる財宝も、無惨なものね・・・」
「すいません」
「いいのよ、私のものじゃないし。それに、ただ保管するよりは、役にたったのでしょ?
さらにいえば、隠された力がどういったものかわかったし」
「そうですね、アーベルさんには感謝の言葉がありません」
「何をいっているの、私のアーベル達を逃がしたのは、あなたのおかげよ。
こっちこそ、ありがとうね」
ムッツリさんと、ソフィアさんが楽しそうに話をしています。
「・・・」
私は、助かったことへの喜びよりも、目の前にいる二人の楽しそうな会話に、何故か不満の表情を示しています。
ソフィアさんからあらかじめ、ムッツリさんが、自分の息子と一緒に冒険をしていたことを教えてくれました。
私はそのことを思い出しましたが、何故か冷静になることができません。
「セレンちゃんに、逢いに来ない?」
ソフィアさんは、いたずらっぽくムッツリさんに提案します。
「かなり、心配していたわよ。
ひょっとしたら、上手くいくかもしれないわよ?」
「それはないと思いますよ。
それに、あれだけのことを言ったのに、今さら逢わせる顔もありません」
「ふーん、そうなの」
ソフィアさんは、視線を私とムッツリさんとの間を交互に動かします。
「わかったわ、セレンちゃんには上手く話して置くから」
ソフィアさんは、何かを理解した表情で頷きました。
「ありがとうございます」
「献身的に看病して貰った相手に、情が移ったと話しておくわ」
ソフィアさんは理解ではなく、誤解しているようです。
「看病したのは、クリスお姉ちゃんですから」
「それは大変そうね」
ソフィアさんは、何故かムッツリさんに同情の視線を送りました。
ソフィアさんは、本来の仕事に向かうと言って、ランシールの兵士さん達と一緒に港の跡地に向かいました。
残っているのは、私とムッツリさんだけです。
ムッツリさんは、私の顔をみながら話を切り出します。
「俺は、今度は君の為に生きるよ。
だから一緒にいて欲しい」
「今度はって、何?」
私は顔を赤くしながら、それでも余分な一言に文句を言いました。
ムッツリさんは、私の文句に対して、私を強く抱きしめることで応えました。
男性に抱きしめられたのは、初めてですが、何故か懐かしい安心感のようなものが、ムッツリさんから伝わってきます。
「ムッツリさん・・・」
「俺の名前は、」
「!」
ムッツリさんの言葉の途中で、私の体が、突然光に包まれました。
「ごめんなさい、実は私も・・・」
別の世界から来たのです。という一言が口から出ませんでした。
「そうか、でもかまわ
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