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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ムッツリさんの最後の戦い 旅立ち編
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ていました。
ちなみに、カナお姉ちゃんはランニングバックとして、ナミお姉ちゃんはクオーターバックとして参加し、全国大会で優勝したこともあります。
アメリカへのアメフト留学の話もありましたが、それを断り警備会社に入社しました。
運動能力の高さから、ボディーガードとして活躍しています。


「わかったわ」
「勉強をがんばるから」
私とクリスお姉ちゃんは返事をすると、お姉ちゃん達は安心したようでした。



私たちの3人のお姉ちゃんが、海難事故に巻き込まれたのは、それからしばらくたってからでした。

残された私たち4姉妹は、悲しみに暮れました。それでも、お姉ちゃん達が遺してくれた保険金のおかげで、不自由もなく暮らすことができました。

そんなある日、我が家に紺のスーツを着たおじさんが現れました。
「私の名前は、斑鳩茂市(いかるが もいち)です」
受け取った名刺には、「異世界チート作家 斑鳩 茂市」と書かれていました。
斑鳩と名のる小太りのおじさんは、奇妙な人でしたが、悪い人でもなさそうでしたので、居間に通しました。


「君たちのお姉さん達が、異世界転生していると言ったら、信じるかい?」
斑鳩と名のるおじさんは、「あちっ!」とお茶を飲みながら、どういう表情をしていいのかわからない私たちに、丁寧な口調で話しかけました。

「実は、異世界転生をした人がいてね。内閣府にあるイノベーション推進室の主導で極秘に研究を始めているのだよ」
斑鳩さんは真剣な表情で話しています。
「詳しいことは、私にもわからないのだが、私の友人に脳物理学者で変わり者がいてね。
「共通無意識による異世界創造理論」といううさんくさいテーマの研究のために、睡眠状態や臨死状態それに植物状態の患者の脳波を比較研究しているのだけど」
斑鳩さんは、数枚の資料を私たちの前に広げます。
「植物状態と判定された人のなかで、外的な刺激とは全く別の状況で、突然脳波が動くことが極まれにあるそうだ」

「2年ほど前の話ですが、そのような状態の人が奇跡的に意識を取り戻しまして、その人にいろいろと話を伺いました」
斑鳩さんは、大げさに「フーフー!」と湯呑みに息を吐きかけて、「ずずずずずっ!」と大きな音を響かせながら、ゆっくりお茶を飲みます。

「その人は、魔法少女たちが自分達の世界で発動する魔法の理論について、延々と議論するという内容のアニメの世界に転生したと証言しています」
斑鳩さんは、「第2期までが神だった」とか熱を込めて話していましたが、見たことがないのでよくわかりません。

「当然、患者さんが証言した世界は、架空の世界のはずです。
しかしながら、患者は架空の世界の技術者として暮らしていました。
そのため、証言の中からこの世界で具現化できる技術
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