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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
着ぐるみにまつわる思い出
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後輩は、急にテンションが下がる。
「そう言う意味じゃない、微妙と言ったのは5歳とか10歳とか言う切りのいい数字では無かった事を言っているだけだ。
年齢よりも、性格があうかどうかだろう。肝心な所は」
「そ、そうですよね」
後輩は何故か喜んで帰っていった。


翌日から、職場の俺を見る態度が変わった。
職場の女性も普通に話しかけてくるようになった。
どうやら、「俺はロリコンである」という疑惑が払拭されたようだった。
だが、俺は職場の女性からお誘いを受けることも、お見合いおばさんからのお見合いの話しも来なかった。
ああ、俺は自分がもてないことぐらいわかっていたよ。
だから、嫌なのだ。
着ぐるみを着ることで、現実を思い知らされるのが。



俺は着ぐるみに着替え終わっていた。
「で、教えてくれるの?」
「今は勘弁してくれ」
さすがに、前世の話はするつもりはない。
「やっぱり、着ぐるみは可愛いです」
セレンが後ろから抱きしめてくる。
「急ぐぞ!」
俺はセレンをふりほどくと、ルーラを唱えるために部屋を出る。
それにしてもと思う。
見た目のかわいさは、アプリンにかなわないが、触られたときの感触はこちらの方が上のようだった。

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